国際農研は、パートナー国と共に農業分野での気候変動対応のための研究を進めています。このうち、緩和策としては、水管理の改善による水田からのメタン排出削減、家畜の飼養方法の改善による畜産分野からのメタンおよび一酸化二窒素の排出削減、農地土壌への炭素貯留などの研究を行っています。

　農業分野における緩和策を推進する上で重要となるのは、農家の皆さんに緩和策を実行しようというインセンティブを持ってもらうことです。このインセンティブとして、炭素クレジットが注目されており、日本国政府としても国内でのJ-クレジット制度とともに、海外での二国間クレジット制度（JCM）を推進しています。

　国際農研は、この度、途上国における農業分野でのJCMの推進を目指し、情報共有、標準化（JCM方法論の開発）、行政機関への協力・提言、などを行うことを目的とした「農業分野における二国間クレジット制度活用プラットフォーム」を設置し、まず、「水管理の改善による水田からのメタン排出削減」を通じたJCMに関心があり、本趣旨に賛同していただける団体の参加を募ります。