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62. 食糧農業機関(FAO) 2020年 世界漁業・養殖業白書

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2020年6月8日、国連食糧農業機関は、2020年 世界漁業・養殖業白書 (The State of World Fisheries and Aquaculture: SOFIA) を公表しました。

過去50年間の科学の発展により水界生態系の機能についての理解が深まり、持続的な管理の必要性についての認識が高まっています。とりわけ、1995年「責任ある漁業のための行動規範 (Code of Conduct for Responsible Fisheries)」(以下「行動規範」)採択から25年が経ち、漁業・養殖資源の責任ある有効利用の重要性が広く理解されるようになりました。行動規範を受け、世界・地域・国レベルで責任ある管理を支援する政策やプログラムが立ち上がり、2015年には持続可能な開発目標(SDG) 14「海の豊かさを守ろう」ほか、関連SDGsの採択に繋がりました。予測可能で透明性ある国際漁業利用と貿易体制の必要性と合わせ、持続可能な漁業・養殖業の最低限の実質的規範として、科学に基づく運営政策実施の必要性が受け入れられるようになっています。

本報告書は、エビデンスに基づく施策を支援するために、漁業・養殖セクターに関する最新統計を提供し、現状かつ新規の課題や持続的漁業・養殖を達成するための国際協力推進アプローチの分析を試みています。

世界の漁業生産は2018年に1.79億トン、売上高4010憶ドル相当に達したと推計されています。うち8200万トン、2500憶ドル相当が養殖によるものです。全体のうち、1.56億トンが人間による消費用であり、一人当たり年間供給量で換算すると20. 5kg相当となります。残り2200万トンは非食用で、主にフィッシュミール(魚粉)と魚油生産に使われます。養殖は総生産の46%、人々による消費用の52%を占めます。

中国は最大の生産国であり、2018年に世界生産量の35%を占めました。中国を除くと、2018年の地域毎の生産シェアは、アジア(34%)、アメリカ大陸(14%)、欧州(10%)、アフリカ(7%)、オセアニア(1%)でした。総生産量は欧州と米州を除き増加傾向にあり、とりわけ過去20年間にアフリカとアジアにおいて倍増しました。

参考文献

FAO. 2020. The State of World Fisheries and Aquaculture 2020. Sustainability in action. Rome. https://doi.org/10.4060/ca9229en

FAO The State of World Fisheries and Aquaculture 2020  Interactive Story.

http://www.fao.org/state-of-fisheries-aquaculture/en/

 

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)