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32. 食糧農業機関 (FAO) ー グローバル森林資源アセスメント2020年版

国連食糧農業機関(FAO) は、2020年版グローバル森林資源アセスメント(Global Forest Resources Assessment 2020) を公表しました。グローバル森林資源評価(FRA)は、世界の森林面積の傾向や、土地保有権やアクセス権、持続可能な森林管理、森林保全のための法的および制度的枠組み、持続可能な利用状況について報告しています。FRA2020では、1990年~2020年の期間にわたり、236か国・地域における森林資源の包括的な状況・トレンドを整理しており、その概要はデジタル版でも読むことができます(http://www.fao.org/forest-resources-assessment/2020/en/)。

報告書によると、現在、森林面積は40.6憶ヘクタール、世界の陸地のおよそ三分の一(31%)を占めます。森林の存在は地理的に偏在していますが、世界人口一人当たりに換算すると平均0.52haに相当します。熱帯林が最大の割合を占め(45%)、亜寒帯林、温帯林、亜熱帯林の順で続きます。世界森林の半分以上(54%)が、ロシア連邦・ブラジル・カナダ・アメリカ・中国の五か国に集中しています。

世界的に森林面積は減少傾向にありますが、減少率は鈍化しつつあります。1990年以来、世界は1.78憶ヘクタール、リビアの国土に匹敵する森林面積を失いました。1990-2020年の間に、幾つかの国で森林破壊が減少傾向にあること、また別の国では造林や森林拡大により、全体的に純減率は緩やかになっています。2010-2020年の間に年間森林面積減少率がもっとも高かったのはアフリカで、その次に南米が続きます。

世界の森林面積の93%(37.5憶ヘクタール)は天然更新(naturally regenerating forests)、のこりの7%(2.9憶ヘクタール)は人工林から構成されています。世界森林面積の3%、人工林面積の45%相当(1.31憶ヘクタール)がプランテーション林となっています。

森林は様々な攪乱要因に直面していますが、2015年には当時の総森林面積の4%相当にあたる9800万ヘクタールが山火事による影響を受けました。影響を受けた森林の3分の2以上がアフリカと南米でした。また、2015年には、主に温帯・亜寒帯地域において、病害虫や異常気象が4000万ヘクタールの森林に影響を与えました。

 

参考文献

FAO A fresh perspective Global Forest Resources Assessment 2020 http://www.fao.org/forest-resources-assessment/2020/en/

FAO Global Forest Resources Assessment 2020 Key findings http://www.fao.org/3/CA8753EN/CA8753EN.pdf

 

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)