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578. 国連「世界人口予測2022」~2022年11月15日 80億人到達と予測~

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578. 国際連合「世界人口予測2022」報告書 ~2022年11月15日、80億人到達と予測~

 

国連は7月11日の世界人口デーに合わせて、「世界人口予測2022」報告書を公表しました。報告では、世界の人口は2022年11月15日に80億人に達すると予測しています。この80億人到達は、祝福すべきことであると同時に、今後人類が直面する課題への解決策を見出すための呼びかけでもあるとしています。


世界人口予測2022の主な調査結果は以下の通りです。

  • 世界人口は2080年代に約104億人のピークを迎え、2100年までその水準で推移すると予測しています。
  • 2022年中に80億人に到達の見込みで、70億人から80億人到達まで約12年かかり、60億人から70億人までの期間とほぼ同じでした。なお、90億人到達は2037年で、約14.5年かかると予想しています。
  • 80億人に至る人口増加のうち半分はアジアによるものでした。また、アフリカは約4億人で2番目に大きいです。
  • 70億人から80億人への人口増加の半数以上は10カ国で占められています。中でもインドが圧倒的に多く、次いで中国、そしてナイジェリアの順でした。今後の90億人到達にもアフリカとアジアが人口増加によるところが大きいです。
  • 現在、世界人口の3分の2は、生涯出生率が女性一人当たり2.1人(人口置換水準*)以下の国や地域に居住しています。
  • 世界の出生時平均余命は2019年に72.8歳に達し、1990年と比較して約9歳伸びています。一方で、2021年には、後発開発途上国の平均寿命は世界平均と比べて7歳下回っています。
  • 多くの開発途上国では、労働年齢(25~64歳)の人口の割合が増加しています。


*人口置換水準: 人口が長期的に安定する出生率で、先進国では2.1とされる。


国際農研Pick Upでは、世界人口デーに合わせて世界各国の人口推移が分かるダッシュボードを作成しました。
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20220708
世界各国・地域のこれまでの人口や今後の人口の推移を確認してみてはいかがでしょうか。

 

また、世界人口の趨勢とともに気になることといえば、世界の飢餓人口の動向です。7月15日に予定されているオンラインイベントでは、5つの国連機関(FAO, IFAD, UNICEF, WFP, WHO)によって公表されるSOFI 2022年報告書をもとに、専門家が世界の食料安全保障と栄養の現状について解説を行います。以下のリンクから是非ご登録ください。

「世界の食料安全保障と栄養の現状:2022年報告」発出イベント
日時:7月15日(金)15:30~17:00
形式:オンライン(Zoom ウェビナー)
https://www.fao.org/japan/announcements/2022/7152022/jp/

 

(参考)
World set to reach 8 billion people on 15 November 2022
https://www.unfpa.org/press/world-set-reach-8-billion-people-15-novembe…

World Population Prospects 2022: Summary of Results
https://www.un.org/development/desa/pd/content/World-Population-Prospec…

世界人口デー ~世界各国の人口推移を見てみよう~(Pick Up 575)
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20220708

国際農研:国際連合「世界人口予測 ・2019年版 [United Nations (2019). World Population Prospects 2019]」概要
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20190618


(文責:情報広報室 金森 紀仁)

 

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