成果の概要

カセサート大学食品研究所（IFRPD）と共同で、タイ各地で収集したエビ発酵ペースト試料について、水分含量、塩濃度、抗酸化活性（活性酸素吸収能およびDPPHラジカル消去能）、および血圧上昇抑制活性の測定を行った。水分含量には試料間で大きな差は見られなかったが、塩濃度については著しく低い試料が散見された。生理機能性については、強い活性を示す試料とそうでないものがあり、原料または製造方法により機能性が変化する可能性が示唆された。次に、それぞれの活性を示す化合物の部分精製を行った。また、大豆発酵ペーストの血糖値を下げるはたらきを高める発酵スターターについて、保存性を確認した上で、現地生産者らに対し、使用方法を指導した。共同研究者らとタイ伝統食品の生理機能性に関する研究打合せを行い、バリューチェーン形成への活用方法について議論を行った。