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93. 国連食糧農業機関 (FAO) 2020年7月食料価格動向速報

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国連食糧農業機関(FAO) は、世界・地域・国レベルでの最新価格動向について、食料価格動向速報(Food Price Monitoring and Analysis: FPMA Bulletin Monthly Report)を公表し、とくに価格上昇が観察される国々の事情について詳細な情報を提供しています。 以下、2020年7月速報の概要を紹介します。

小麦輸出価格は新たな収穫と世界的な順調な供給の見通しを受け、6月も引き続き下落しました。 コメの国際価格は、貿易活動の鈍化により、今年に入って以来はじめて下落しました。対照的に、過去数か月間下落傾向にあったメイズ価格は、世界的な需要増とアメリカでの栽培条件の悪化を受けて上昇に転じました。東アフリカにおいては、新たな収穫とCOVID-19関連のロックダウン措置緩和が市場状況を改善したのを受け、6月に穀物価格は下落しました。対照的にスーダンでは、国内供給のひっ迫、為替の下落、パンデミック制圧措置によるサプライチェーン分断により、価格は上昇し続けました。中央アメリカでは、季節的な変動に内外の需要とCOVID-19への懸念が加わり豆価格が上昇し、幾つかの国では史上最高値をつけました。

参考文献

FAO. FPAM (Food Price and Monitoring Analysis) Bulletin #6. July 14, 2020. http://www.fao.org/3/cb0188en/cb0188en.pdf

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)

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