[熱帯沿岸域養殖] 熱帯沿岸域における持続的水産資源利用のための増養殖技術の開発

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農村活性化

2021-03-02

 水産業は漁業および養殖業から成り、漁業資源は本来持続的に保つことができる天然の共有資源です。私たちは東南アジアを中心とする開発途上地域における漁業および増養殖業に関して次の3つの視点が重要と考えます。すなわち、

  1. 生態系サービスの1つである水産資源の持続的利用のための研究開発
  2. 生物多様性に配慮した養殖技術の研究開発
  3. 実用的かつ効率的な技術開発の普及のための社会経済学です。

 これらの重点課題に関して相手国との国際共同研究を通して技術開発することが重要です。
 近年の東南アジア地域の増養殖業を取り巻く自然環境の悪化は深刻であり、途上地域沿岸域の健全な物理・生物環境を保全・維持することによって沿岸の漁場環境を保全し、安全な水産物の持続的な生産を目指すことが喫緊の課題です。そこで本プロジェクトでは、水域の漁場特性に応じた環境保全、環境収容力および生物多様性に焦点を当てながら、生態系における基礎生産者、低次消費者およびエネルギーフローに配慮した増養殖技術の開発を行います。

写真1 長鋤簾(ジョレン)により採集したハイガイを満載した漁船(マレーシア、マタンマングローブ域)

写真2 複合養殖の屋外飼育試験(フィリピン、イロイロ)左下:養殖魚のマルコバン、英名:snub nose pompane

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