マメ科作物の栄養価向上および生産安定化に向けた研究ニーズと技術評価

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
R07-0152 2025年07月 - 2025年07月 ケニア, ザンビア

成果の概要

本FS調査では、アフリカ東部および南部の主要な農業研究機関を訪問し、JIRCASのダイズの育種技術を活用した国際共同研究の実現可能性を評価するために実施された。ケニアではジョモ・ケニヤッタ農工大学(JKUAT)およびケニア農業畜産研究機構(KALRO)を、ザンビアでは国際熱帯農業研究所(IITA)とザンビア農業研究所(ZARI)を訪問し、各国のダイズ育種関連の研究動向、政策方向性、インフラの水準、進捗状況を深く掘り下げて把握した。
ケニアでは、急増する畜産飼料および食用油の需要によりダイズの重要性が高まっているが、生産性が低いため輸入への依存度が高い状況である。ザンビアは広大な農地を基盤に商業的なダイズ生産が活発であり、域内輸出国としての地位を確立しつつあるが、小規模農家の生産性低下や収穫後の管理技術不足といった課題を抱えていた。
対象地域およびその周辺国におけるダイズ研究の需要の高さに加え、今回の調査を通じて、現地のダイズ栽培圃場、飼料工場、流通業者、実際の農家との直接的な交流を通して、生産から消費に至るバリューチェーン全般にわたる問題点と要求事項を確認した。これを基に、各機関の主要研究者とJIRCASの遺伝資源および分子育種技術を組み合わせる具体的な共同研究案を議論し、今後の優良ダイズ品種共同開発に向けた礎を築いた。

ケニア
ザンビア

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