ケイ素の肥培管理技術に関するイネの収量調査
成果の概要
マダガスカル中央高地のヴァキナカラチャ県に位置する広域の稲作圃場を対象に、窒素とケイ素の施用の組み合わせがイネのケイ素吸収量、病害発生程度、および、生産量に及ぼす効果を明らかにするための2年目の現地試験を実施した。本出張では、15地点の試験圃場で収穫調査を行い、籾収量と地上部バイオマスのデータを集積した。複数の圃場で、窒素のみ区に対して、窒素とケイ素の両方を加えた処理区のイネ収量が高く、ケイ素施用の量的効果を示唆する観測結果が得られた。また、収量構成要素の調査と稲体の窒素およびケイ素吸収量の化学分析に供試するために、収穫調査で得られた稲籾および稲わらの一部を処理区ごとに採取した。さらに、マダガスカルのカウンターパート機関であるLRIとFOFIFAの研究者の他、現地で同様の栽培試験を実施するCIRAD(フランス農業開発研究国際協力センター)とAfrica Rice Centerの研究員ともお互いの研究サイトを訪問して、今後の研究協力について議論することができた。
マダガスカル