ケイ素の肥培管理技術に関するイネの収量調査

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H28-0006 2016年04月 - 2016年05月 マダガスカル

成果の概要

マダガスカル中央高地のヴァキナカラチャ県に位置する2か村を対象に、尿素と農業用シリカゲルの組み合わせによる4水準の施肥処理区を2反復で設けた農家圃場15地点での収量調査を実施し、各処理区の籾収量、地上部乾物重、および収量構成要素のデータを収集した。圃場および反復間で処理の効果にばらつきはみられるものの、複数の圃場において、尿素のみ区に対して、尿素とシリカゲルの両方を加えた処理区のイネ収量が高く、ケイ素施用の量的効果を示唆する観測結果が得られた。また、窒素およびケイ素の養分濃度を比較分析するため、各処理区の稲籾と稲わらの一部を採取し、乾燥して、JIRCASに持ち帰った。土壌からのケイ素供給量や施肥履歴の違いなど、ケイ素の施用効果がみられる圃場要因を特定していくためには実験数をさらに蓄積した解析が必要であるが、1年目の試験で、ケイ素の施用が地域のイネ収量に正の効果を及ぼす可能性が示唆された意義は大きいと考えられる。また、1年目にも関わらず農家が実験手順をよく理解し、効率的にデータを回収することができた。

マダガスカル

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