1. テクニカルコミッティー及びセミナー参加、土嚢積工試験施工及びモニタリング(アフリカ稲作)、2. 天水田現況調査、畦畔の機能改善に係る材料試験(アフリカ流域管理)
成果の概要
(アフリカ稲作)
テクニカルコミッティー(TC)において、水資源開発分野のこれまでの成果並びにそれらをとりまとめたマニュアルの内容について説明した。マニュアルに関し、TCに先立って実施されたマニュアル編集会議の中で、ガーナ側研究機関、行政機関から出された多数の意見、コメントを踏まえ修正を行った後、TCに諮り承認が得られた。マニュアルに関する普及セミナーでは水資源開発分野に関する説明を行った。
土嚢積工試験施工に関し漏水の原因となっている箇所を補修した。モニタリングに関し、定点カメラ及び量水標観測データ等を回収すると共に水位計の設置、定点カメラの増設を行った。
今後の住民による維持管理の実施と観測機器の保全を図るため、施工方法、施工後の経過及び観測機器の紹介を目的とした住民説明会を開催した。ソイルセメントの強度に関し、セメント配合率7、8、9及び10%について一軸圧縮強度試験を行った。その結果、配合率間に有意差は認められなかった。
(アフリカ流域管理)
調査対象流域内Villy村において河川沿いの低湿地天水田68箇所(6.37ha)の調査を行った。その結果、河川水位が、畦の有無、コメの作付け方法及び乾期の菜園面積に影響を与えると推測された。また圃場面積に関し、1耕作者当たり500m2未満が29箇所で最も多かった。
畦構築材料としてソイルセメントの使用を想定し、現地の土を用いてどの程度の一軸圧縮強度が得られるか確認するため、Sissene村試験予定地のガリ集水域内の斜面上部、中部及び下部から採取した土壌サンプルについて粒度試験結果を入手した。現場条件から斜面上部の土を用いることとし、一軸圧縮強度試験用の供試体を作製した。