ベトナムメコンデルタ稲作システムの動向調査
成果の概要
本出張ではベトナムメコンデルタ稲作の現状と問題点、農家のニーズ、現地研究機関の研究環境・遂行能力等の情報収集を行った。最初に、アンザン大学にて、日本側・ベトナム側双方の研究者で打合せを行った後、大学内の施設見学を行った。その後、メコンデルタ北部アンザン省では、輪中のような堤防を築いてイネの3期作集約栽培の様子を視察した。農家の聞き取り調査から、化学肥料・農薬の多投入によって農家の生産コストに占める化学肥料・農薬の割合が高いこと、多投入にも関わらず穂数が減っていることなどが分かった。
メコンデルタ沿岸部キエンザン省では、エビ-イネ輪作栽培が進められており、輪作栽培に順応した農家は化学肥料の使用などを減らし利益を上げていたが、うまく輪作栽培を実践できていない水田も周辺に見られた。農家の高齢化が進んでおり、省力稲作への移行が進んでいた。メコンデルタ全体として、省力化へとシフトしており、イネの栽培は、移植から直播へと変わってきている。
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