国際農研初のベンチャー企業設立
―バナメイエビ陸上養殖技術に関する特許等成果を活用―

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令和4年2月24日
国際農

 

国際農研初のベンチャー企業設立
―バナメイエビ陸上養殖技術に関する特許等成果を活用―

ポイント

  • 研究成果活用を目指す国際農研発ベンチャー企業「ShrimpTech JIRCAS」を令和4年2月8日に設立
  • 閉鎖循環式のバナメイエビ養殖技術に関する特許や研究成果、知見等を活用した技術コンサルティング事業を開始
  • 陸上養殖による国産バナメイエビの安定供給に貢献

概要

 国際農研では、「ベンチャー企業等の認定及び援助等に関する規程(令和3年9月8日制定)」に基づき、職員によるベンチャー企業の設立を促進するとともに、国際農研が開発した研究成果の普及や研究活動の活性化に貢献するベンチャー企業に対し、研究施設や設備の有償使用、特許の実施許諾における優遇措置等の支援を行う制度を設けています。この度、同制度を利用した国際農研職員による初めてのベンチャー企業『合同会社ShrimpTech JIRCAS(社長:マーシー・ワイルダー)』が認定され、令和4年2月8日に法人登記が完了しました。ShrimpTech JIRCASは、これまでに国際農研が獲得した閉鎖循環式屋内型エビ生産システム(ISPS:Indoor Shrimp Production System)に係る特許や知見等の成果を活用したコンサルティング事業を展開します。

 国際農研は、長年にわたる研究で蓄積したエビの育成に必要な基礎データをもとに、IMTエンジニアリング(株)と共同で、世界で初めてとなるISPSの実用化に成功しています。近年、このシステムを用いて、エビの病原体を取り込む危険性のない、安全・安心な国産エビの生産(新潟県妙高市)や、大型のエビ陸上養殖施設の建設(静岡県磐田市)が始まっており、国内のエビ陸上養殖産業の一層の成長が見込まれています。
 一方、陸上養殖によるエビの安定的供給には、閉鎖循環式環境での種苗生産技術、すなわち稚エビの生産効率を高める技術が必要です。ShrimpTech JIRCASは、エビ陸上養殖に対する国内外からの関心の高まりや、エビ養殖産業を支える種苗生産の需要に対処するため、ISPS技術を活用した水質の管理方法、餌料の好適タンパク質含量の設定等に関するコンサルティング事業を通じて、陸上養殖による国産バナメイエビの安定供給に貢献します。

問い合わせ先

国際農研(茨城県つくば市)理事長 小山 修
研究推進責任者:国際農研 プログラムディレクター 飯山 みゆき   
研究担当者:国際農研 水産領域 マーシー・ワイルダー
広報担当者:国際農研 情報広報室長 大森 圭祐    
      プレス用 e-mail:koho-jircas@ml.affrc.go.jp

本資料は、農政クラブ、農林記者会、農業技術クラブ、水産庁記者クラブ、筑波研究学園都市記者会に配付しています。

※国際農研(こくさいのうけん)は、国立研究開発法人 国際農林水産業研究センターのコミュニケーションネームです。
新聞、TV等の報道でも当センターの名称としては「国際農研」のご使用をお願い申し上げます。

【参考資料】

閉鎖循環式屋内型エビ生産システム(ISPS)で生産しているバナメイエビ(新潟県妙高市)

ShrimpTech JIRCAS

左側:マーシー・ワイルダー(社長)
右側:姜 奉廷(副社長)

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