成果の概要
カンボジアおよびベトナムの博物館等に保管されている木彫像の樹種に関する調査を行った。カンボジアにおいては、12世紀以降にアンコールワット周辺で制作された木彫仏像が主な調査対象となった。また、ベトナムにおいては南部のメコンデルタ地帯の1~5世紀の扶南時代の遺跡から発掘された木彫仏像が主な調査対象となった。博物館等において高解像度のカメラを用いた露出した木部の組織観察し、樹種の同定を行った。その結果、カンボジアとベトナムにおいて木彫仏像に用いられている樹種は明らかに異なっていることが分かった。