カキ稚貝の中間育成装置を用いた現場試験

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
R05-0047 2023年06月 - 2023年07月 マレーシア

成果の概要

養殖用のカキ稚貝の生残率の向上と効率的な飼育育成を行うことを目的として、前出張で作製したカキ稚貝用の中間育成装置に更なる改良を加え、同装置によるカキ稚貝の育成試験を養殖漁場で実施して、その効果を評価した。その結果、本出張で作製した改良型中間育成装置にもカキ稚貝を安定して育成する効果があることを確認した。また、前作の装置に比べて装置の構造を単純化したことで材料費が抑えられ、自作することが容易になると共に、使用時の定期清掃も簡便化された。養殖現場での普及に向けた実用性を高めることに成功したため、現地の養殖業者とは同装置の今後の利用方法を打ち合わせ、初期稚貝の育成には改良型中間育成装置を利用し、数週間の育成期間を経てカキ稚貝の殻長が数mmにまで成長した後にカゴ飼育に移行することで、カキ稚貝の中間育成が効率的に行えるとの方針に至った。また、出張者は中間育成装置の現場試験の合間に、養殖漁場で定期採集されたカキ成貝のホルマリン固定標本の解剖を行い、生殖腺組織観察に向けた組織ブロックの作製も実施した。

マレーシア

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