アカシア類の成長及び立地環境の解析のための植物体の化学分析並びに炭を添加した樹木の植栽
成果の概要
エチオピア・ティグライ州のKilte Awulaelo郡の試験地に生育するAcacia etbaicaの葉と根に含まれる養分の分析を行った。下部の試験区では、葉と根のリン濃度と根のマグネシウム濃度が低い傾向を示した。これらの傾向を示す原因として、下部の試験区では土壌中のカルシウム濃度が高い傾向があり、高濃度のカルシウムによる拮抗作用によりマグネシウムの吸収抑制が、またカルシウムとリンの結合による不溶化によって吸収抑制が関与していると推察された。また、メケレ大学においてAcacia etbaicaとユーカリの炭を用いた新たな植栽試験を開始し、郷土樹種であるAcacia etbaica, Faidherbia albida, Cordia africana, Ziziphus spina-christiの苗木を植栽した。さらに、Kilte Awulaelo郡の職員をメケレ大学に招き、炭の添加効果に関するレクチャーと植栽に関する指導を行った。
エチオピア