水利組織ベースライン調査の設計
成果の概要
タンザニアのローアモシ地区で、水利組織の運営と組合員農家の社会経済に関する聞き取り調査を行った。調査対象地域では、コメ、トウモロコシ、他種類の葉菜類がかんがい条件の違いに応じて栽培されている。ほとんどの水田は0.3 haで区画されているので、コメに関しては聞き取りのみでほぼ妥当な生産費調査が可能であることが確認できた。一方、トウモロコシはマメ類との間・混作、野菜は種類が多く作型も複雑であるため、生産費を正確に把握するためには、事例的に詳細調査が必要であることが明らかとなった。
水利組織は、末端組織(Block)、中間組織(Sub-scheme)、連合体(Scheme)の3段階で構成され、水配分に関して中間組織の独立性が高いこと、具体的な水路維持・管理の組合員の負担のあり方は末端組織レベルで異なる方式(労働提供又は金銭負担)に変化していることが明らかとなった。
タンザニア