国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター | JIRCAS

米国のダイズ生産に関する現状及び海外支援活動(USAID活動)に関する現地調査

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H28-0508 2017年3月-2017年3月 アメリカ 情報収集分析 2017年5月19日

成果の概要

米国のダイズ生産は世界最大の生産量及び輸出量を誇るが、近年はブラジル、アルゼンチン、パラグアイなど、南米における生産が急増しており、米国の海外市場のシェアも減少しつつある。バイオエネルギーの消費量が伸び悩む中、海外市場の拡大は米国にとっては今後とも大きな課題であることが分かった。ダイズは2014年農業法に補助対象品目として含まれており、価格低迷の際には生産者はしっかりと保護されるシステムが確立されている。現在はダイズの市場価格は他の品目(コーン、コムギ、コメなどの競合作物)に比べ、相対的に高いレベルを維持しているため、他作物からのダイズへのシフトが見られ、増産が見込まれている。2017年の生産は史上最高となる見通しであることがわかった。その一方で、コムギやコメは価格の低迷により、補助金が発動され、生産面積も削減が見込まれている。また、米国農務省による向こう10年間の見通しにおいても、ダイズの生産面積は他の作物が減少すると見込まれる中で、2016年の実績を上回る状態で推移する見込みであることが判明した。
将来のダイズ生産の開発潜在地として見込まれている発展途上国において、例えば、アフリカのモザンビークで未開の土地の地理的条件がブラジル・セラードと酷似していることから、同国の支援や農業開発が見込まれている。現時点では、小農の技術向上に向け、農家を取り込んだフィールド実験が実施されている。USAID (米国海外支援局)は国際支援機関の研究所であるIFPRI(国際食料政策研究所)を通じてモザンビークのプロジェクトを実施している。その中でも、同国で急速な普及を見せているケイタイによる農業増産へのインパクトを分析している。さらに、IFPRIでは2050年までの長期食料需給見通しを発展途上国に的を絞ったシミュレーションを公表する準備を進めていることがわかった。

アメリカ