ベトナムにおけるコミュニティ林業の実態調査

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H28-0309 2016年11月 - 2016年12月 ベトナム

成果の概要

ベトナム国トゥアティエン=フエ省Bach Ma国立公園のバッファーゾーンを対象に、ベトナム政府が森林保全と地域支援を目的に実施している「2012年決定24号」の政策効果に関して、聞き取り調査を実施して以下のことを明らかにした。
1)支援対象村の選定は、希望する村が補助金利用計画をコミューンに提出し、コミューンが国立公園に推薦し、公園が決定する。補助金は公園から村へ直接支給され、コミューンの役割は情報提供程度に止まる。2)村では全世帯参加を原則とする村民集会で、個々人から希望を募り多数決で計画を策定する。3)政策が実施された2013年から2016年の間に、政策支援の有無にかかわらず調査世帯(68戸)の約8割が公園への侵入を中止した。その主な理由は、林産物以外の収入源確保(35%)、体力・健康・年齢(33%)、林産物資源減少(15%)であった。支援内容では、収入確保まで7〜10年かかるドリアン苗木は枯死が多く、短期間の飼養で販売可能な豚は生存率が高く代替収入源として有効であった。鶏の雛も短期間で収入確保につながるが、病死が多いので獣医サービスの提供が政策効果の向上につながると思われる。

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