東南アジア伝統発酵食品の発酵プロセス・微生物研究

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H27-0547 2016年02月 - 2016年02月 ラオス, タイ

成果の概要

ラオスでは、これまでに実施した微生物・成分分析の結果を踏まえた議論により、同国において新しい取り組みであった、伝統的な淡水魚発酵食品の品質・生産管理技術向上のための科学的取り組みの有効性が共同研究者および現地の生産者にも認められ、更なる発展が望まれていることが確認できた。また、品質の向上・安定化に加え、生産・消費の促進や消費者の信頼確保にも視野を広げた取り組みを今後も積極的に推進すべきという認識を共有できた。ラオス国立大学農学部の若手職員や学生との実習形式で微生物単離培養を実施し、多様な発酵食品からの有用微生物資源の探索・活用に向けた継続的な取り組みの重要性について理解を深めた。
 タイでは、淡水魚発酵食品に加え、発酵米麺など東南アジアに共通する多様な発酵食品へもこれまでの研究手法を活用することが望まれており、共同研究者からの技術的な問い合わせに対する指導を行った。今後の研究の展開においては、発酵食品の品質を高める酵素活性や代謝産物に優れた有用菌の探索活用と使用方法の最適化に加え、発酵食品の品質を低下させる変敗現象に関与する菌の特性解明と対策の必要性についての認識を共有し、具体的な研究方針について意見を交換した。

ラオス
タイ

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