国際農研岩永理事長がFAO顧問団メンバーに就任
― 日本の技術や経験を世界の農林水産業の発展に生かす ―
令和2年2月27日
国際農研
国際農研岩永理事長がFAO顧問団メンバーに就任
― 日本の技術や経験を世界の農林水産業の発展に生かす ―
ポイント
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概要
国連食糧農業機関(FAO)は、世界の農林水産業の発展と農村開発に取り組む専門機関です。FAOは、世界から飢餓をなくし、すべての人々が高品質で充分な量の食料を得られ、活動的で健康な生活を送ることができることを、目標としています。
2019年8月に就任したFAOの屈冬玉(チュー・ドンユィ)事務局長は、より良い生産、持続性、栄養状態と生活水準を、様々なパートナーとの協働により実現していくことをビジョンに掲げました。そして、FAOの活動全般の改善に向けた戦略に沿って助言と提言を事務局長へ行うことを目的に、世界の農林水産業に関する有識者で構成される顧問団が発足し、国際農研岩永勝理事長が顧問団のメンバーに就任しました。顧問団は岩永理事長の他、ルワンダ共和国農業畜産資源大臣、オランダ・ワーゲニンゲン大学理事会会長、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)総裁、国際連合経済社会理事会(ECOSOC)前議長など、世界中から選ばれた政府、大学・研究機関、NGO等の有識者全12名で構成されています。
顧問団は、これから4年間にわたり、年1回以上の合同会議、事務局長とメンバーとの二者会談等を行います。第1回会合は、2020年2月25~26日にイタリア・ローマのFAO本部で開催されました。
岩永理事長は、FAO顧問団メンバーとして、国際農研が行っている開発途上地域における農林水産業に関する研究活動、日本の農林水産業が持つ技術や経験に基づく助言と提言をFAOに行います。このことにより、世界の農林水産業の発展に我が国の知見が活用されることが期待されます。
問い合わせ先
国際農研(茨城県つくば市)理事長 岩永勝
広報担当者:企画連携部 情報広報室長 山﨑正史
プレス用 e-mail:koho-jircas@ml.affrc.go.jp
本資料は、農政クラブ、農林記者会、農業技術クラブ、筑波研究学園都市記者会に配付しています。 |
新聞、TV等の報道でも当センターの名称としては「国際農研」のご使用をお願い申し上げます。
用語の解説
岩永理事長の略歴
岩永 勝(いわなが まさる)
国立研究開発法人
国際農林水産業研究センター(国際農研) 理事長
1951 年 長崎県佐世保市生まれ
学歴
- 1977年
- 京都大学農学研究科修士課程卒
- 1980年
- 米国ウィスコンシン州立大学博士課程修了(植物遺伝育種学にてPh.D. 取得)
職歴
- 1979~1989年
- 国際馬鈴薯センター(International Potato Center, CIP:ペルー共和国)
- 1989~1992年
- 国際熱帯農業センター(International Center for Tropical Agriculture, CIAT:コロンビア共和国)遺伝資源部長
- 1992~2000年
- 国際植物遺伝資源研究所(International Plant Genetic Resources Institute, IPGRI *:イタリア共和国)副所長(*現在はBioversity Internationalと改称)
- 2000~2002年
- 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)生物資源部長
- 2002~2008年
- 国際とうもろこし・小麦改良センター(International Maize and Wheat Improvement Center, CIMMYT:メキシコ合衆国)所長* (*日本人初のCGIAR研究所長)
- 2008~2011年
- 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所長
- 2011年~
- 国際農林水産業研究センター(国際農研)理事長
国際機関と国内外の委員会関連等での現在の活動
(1) G20首席農業研究者会議(G20-MACS)日本代表, G20-MACS議長(2019)
(2) 外務省「科学技術外交推進員会」委員
(3) 世界野菜研究センター副理事長(Vice-Board Chair, World Vegetable Center, Taiwan)
(4) 世界作物多様性基金(Global Crop Diversity Trust) 執行理事会メンバー
(5) 京都大学経営協議会委員
(6) キングモンクット工科大学(タイ国)国際科学諮問委員会委員