循環型水利用システムの海外展開に向けた現地情報収集

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
R06-0374,R06-0375 2024年12月 - 2024年12月 チュニジア

成果の概要

乾燥・半乾燥地等の水資源不足地域への循環型水利用システムの展開に向けて、チュニジアにおいて農業・水資源の観点からの開発技術へのニーズ、資材供給・価格等の面からの技術の導入可否について情報収集を行った。チュニジアでは元来の水不足に加え、近年の降水量の減少及びダム貯水量の減少、地下水の用水量の急増等から、除塩処理・廃水処理水の利用、スマート灌漑の導入等の取り組みが進められている。ビニルハウス内の水蒸気を回収・利用する本研究は、将来的な水資源確保に資するものとして関心が示された。同国では国内需要と輸出用の換金作物の観点から温室を利用したトマト等の野菜栽培が盛んであり、政府としても農家の温室栽培導入を支援する方針である。同国の温室は我が国のビニルトンネルを大型化したような側面フレームが少ない簡易な構造であり、水蒸気回収設備の負荷は容易と考えられる。資材調査の結果、ハウス用骨材、フィルム、PVCパイプ、太陽光パネル等の資材のほとんどは同国内で調達可能であることを確認した。一方で長さ60m、幅8~10mのビニルハウスが標準的であり、フィルム結露、地中管結露ともに大型化に向けた改良が課題である。

チュニジア

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