成果の概要

小麦イニシアティブ（International Research Initiative for Wheat Improvement、略称WI）に理事長代理として参加し、予算等の決定事項での議論を行った。またWI参加者に生物的硝化抑制（BNI）強化コムギの開発について詳しく説明し、BNI技術の開発及び普及に対する理解増進を図った。
グリーンアジア・ネパール事業ではBNI強化コムギの圃場試験のために、良質な種子が必要である。本出張では、来年度のコムギ作期（2023年11月―2024年6月）にネパールで実施する圃場試験に向けたBNIコムギ系統種子生産を開始した。種子生産には、Lr#N短腕を含むBN系統が正しく系統維持されているかを確認する必要があり、これを含めての現地での指導を行った。2つのBNIコムギ系統（BNI強化Munal（BC7世代）およびBNI強化BORLAUG 100（BC8世代））が正しく系統維持されている事をゲノミックin situ hybridization法によって確認し、確認した種子の増殖を開始した。