アフリカ水資源利用効率化調査の検討委員会委員として節水栽培に関する現地視察

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H31-0323 2019年11月 - 2019年12月 タンザニア

成果の概要

今回の調査では、節水栽培試験を実施しているローアモシ灌漑地区の農家実証圃場において、収穫期水稲の生育及び土壌状態を観察し、さらに、KATC内の試験圃場において、水稲の生育状況及び節水栽培で生じた作土の亀裂の様子を観察した。これまでの調査から、作土の亀裂は漏水にもつながるので、現地の粘土質土壌では、亀裂が入るほどの節水栽培はかえって用水量を増加させる恐れがある。このため、担当者らは亀裂形成を抑制するために深さ10cm程度の溝切を行い、溝底面を目安に灌漑することとした。従来の塩ビ円筒内の地下水位で判断する方法よりも亀裂発生回避の可能性が高く妥当であると考えられた。一方、担当者らは節水効果を実証する農家実証圃場を地下水位の高い地区でも設ける計画であり、節水栽培によっても作土に亀裂が生じにくいと考えられるので妥当である。マハンデ灌漑地区では、イネ連作圃場とイネ・トウモロコシ輪作圃場における実証圃場選定調査に同行し、用水管理及びパワーティラー運搬にも支障のない圃場を特定した。パワーティラーで作土を深く耕うんすることで、下層土まで亀裂が及ぶのを防ぐ試験を行う予定であり、計画は妥当である。

タンザニア

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