東北タイにおける低適性土壌改良試験に係る現地測定と公共林調査

報告書番号 出張年月 国名 関連プログラム 公表年月日
H27-0536 2016年02月 - 2016年02月 タイ

成果の概要

コンケンにおいて2013年7月から開始した、保水性の低い砂質土壌の苗畑に土壌改良資材を添加してチーク苗を植栽する試験についての研究の総括を行い、炭とベントナイトが砂質土壌の改良に効果があることを確認した。炭は砂質土壌の酸の矯正や苗木の生存率の向上に効果を示し、炭の中に含まれる養分によってチークの成長は促進された。ベントナイトには養分は含まれないが、肥料を同時に使用することで肥料の成分が土壌中に保持され、チークの養分吸収に相乗効果をもたらしていた。また、ベントナイトの使用によって特に保水性が向上し、チークは水分ストレスを受けにくくなった。今後は、これらの資材を使用した育林技術を確立するための最適な炭の添加量の検証と、炭とベントナイトを同時に使用したときの相乗効果に関する検証をする実験をするために、カウンターパートと協議した。以前の出張でサンプリングを行って保管していた、チークの根のサンプルの残りについてアーバスキュラー菌根菌の観察を行い、感染率を算出した。その結果、炭のみを使用した処理区の感染率が炭を添加した処理区で97%と最も高い値を示した。なお、アーバスキュラー菌根菌の感染率は、いずれの処理区も80% 以上の高い値を示した。

タイ

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