アフリカ農業研究フォーラムと包括的連携協定を締結
-科学的根拠に基づく土壌管理技術で食料安全保障強化へ-

お知らせ

令和7年8月25日
国際農研
アフリカ農業研究フォーラム

ポイント

  • 2025年8月22日、国際農研とアフリカ農業研究フォーラム (FARA) は、国際連携に関するMOUを締結。
  • FARAが主導する「アフリカ土壌イニシアティブ」の取り組みに協力し、アフリカ小規模農家向け土壌健全化技術の普及・展開を図る。
  • 持続可能な農業を通じてアフリカの食料安全保障の強化と経済発展に寄与する重要な一歩。

概要

国際農林水産業研究センター (国際農研) は、2025年8月22日 (金)、パシフィコ横浜で開催された「第9回アフリカ開発会議 (TICAD9)」の公式サイドイベント『環境再生型農業を通じたアフリカの食料システムの変革』(主催 : 一般財団法人ササカワ・アフリカ財団) において、アフリカ農業研究フォーラム (FARA、本部 : ガーナ・アクラ) と包括的な連携協定 (MOU : Memorandum of Understanding) を締結しました。

本協定は、アフリカの小規模農家向け土壌管理技術に関する科学的知見の共有と、それら技術の関連ステークホルダーへの普及・展開を目的としています。国際農研の研究成果を活用し、FARAが主導する「アフリカ土壌イニシアティブ (SIA)」提言の策定に協力します。今後、農業生産性向上に資する共同研究や知識共有を進め、FARAを中心に農家や研究者、企業への迅速な成果の提供と実用化支援を行う予定です。

2024年5月にケニア・ナイロビで開催された「アフリカ肥料・土壌健全性サミット」では、SIA設立が宣言され、FARAがそのリーダーシップを担うことになりました。しかし現時点では、科学的根拠に基づいた実践的な土壌健全化技術の普及は依然として限定的です。そこで国際農研が50年以上培ってきた技術と知識を活かし、FARAと密接に連携することで技術普及と実装の加速化を図ります。

今回のMOU締結は、持続可能な農業を通じてアフリカの食料安全保障の強化と経済発展に寄与する重要な一歩です。両機関のパートナーシップにより、アフリカ農業の持続的発展への貢献が期待されます。

問い合わせ先など

国際農研 (茨城県つくば市) 理事長 小山修

研究推進責任者:
プログラムディレクター 藤田泰成
研究担当者:
生産環境・畜産領域 中村智史
広報担当者:
情報広報室長 大森圭祐
プレス用 e-mail:koho-jircas@ml.affrc.go.jp

【参考資料】

包括的な連携協定を結んだFARA所長(左)と国際農研理事長(右)の写真

MOUの披露

左 : FARA所長Aggrey Agumya氏、右:国際農研小山理事長
場所 : パシフィコ横浜 展示ホールD
 

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