研究成果

国際農研・農研機構・IRRIが耐暑性イネフォーラムを東京で開催
-気候変動下の持続的なコメ生産に向け、国際研究連携を強化-

お知らせ

令和8年10月7日
国際農研
農研機構
国際稲研究所 (IRRI)

ポイント

  • 国際農研、農研機構、IRRIは10月13~14日に耐暑性イネフォーラムを共同開催
  • 耐暑性品種、栽培管理、低GHG技術等を統合した稲作研究の方向性を議論
  • CoolRiceを基盤に、共同研究、人材育成、国際研究ネットワークの強化を推進

概要

国際農研、農研機構及び国際稲研究所 (IRRI) は、2026年10月13日(火) から14日(水) まで、東京都内において、IRRI連携耐暑性イネフォーラム「耐暑性イネ生産システムに関する国際戦略フォーラム及びテクニカルワークショップ」を共同開催します。

コメは世界人口の半数以上の主食であり、アジアをはじめとする多くの国・地域において、食料安全保障と農村の生計を支える重要な作物です。一方、気温上昇、熱波の頻発及び気候変動性の増大により、世界の稲作は大きなリスクに直面しています。特に、開花期の高温は不稔の発生による収量低下を引き起こし、登熟期の高温は白未熟粒の発生などを通じてコメの品質や市場価値を低下させるおそれがあります。こうした影響は熱帯・亜熱帯地域だけでなく、日本を含む温帯地域でも顕在化しており、国境や気候帯を越えた研究協力が求められています。

この課題に対応するためには、耐暑性品種の育成だけでなく、遺伝的改良、作物生理、栽培管理、気候影響評価、温室効果ガス排出削減、環境モニタリング、リモートセンシング、地理空間解析及びデジタル技術など、多様な研究分野を結び付ける必要があります。さらに、それぞれの研究成果を個別の技術にとどめず、生産現場で利用可能な技術体系として構築し、多様な栽培環境に適用していくことが重要です。

本フォーラムは、2026年6月にフィリピン・ロスバニョスのIRRI本部で開催されたCoolRiceプロジェクトのキックオフ会合を受けて開催するものです。CoolRiceは、農林水産省の支援の下、IRRI、国際農研、農研機構等が連携し、アジア地域の食料安全保障の強化と気候変動への対応に向けて、耐暑性イネ品種の開発及び低コスト・低GHG (温室効果ガス) 排出型栽培技術の確立を目指す取り組みです。育種、作物生理、気候科学、栽培技術、デジタル技術等の専門性を結集し、気候変動への適応と緩和を両立する稲作技術の開構築を目指しています。

第1日目の国際戦略フォーラムでは、農林水産省、国際農研、農研機構及びIRRIの代表者による開会挨拶に続き、気候変動に強い農業と国際連携に関する日本の展望、気候変動下における水稲生産の課題、耐暑性イネシステムを支える科学技術イノベーション及び持続的な稲作システムの実現に向けた国際研究連携の方向性について、基調講演を行います。午後には、高温ストレスリスクの評価、耐暑性品種の開発、遺伝資源と次世代育種、気候変動対応型の生産システム、適応策と緩和策の統合、デジタル技術の活用などを取り上げます。さらに、パネルディスカッション及びラウンドテーブルディスカッションを通じて、優先的に取り組むべき研究課題、技術の統合と現地での実証・実装、国際研究アジェンダ並びに研究・イノベーションネットワークの構築について議論します。

第2日目のテクニカルワークショップでは、日本の研究機関、大学及びIRRIの研究者・専門家が、耐暑性育種、作物生理、栽培技術、気候モデリング、地理空間解析、リモートセンシング等に関する研究活動を紹介します。また、研究資源、実験・実証基盤、データセット、解析技術及び新たな研究手法を共有し、今後の共同研究、研究者交流、人材育成及び将来のプロジェクト形成につながる具体的な連携機会を検討します。

国際農研、農研機構及びIRRIは、本フォーラムを通じて、耐暑性イネ生産システムに関する共通の研究課題と優先事項を整理し、日本の研究機関とIRRIを軸とする国際研究ネットワークの強化を図ります。今後、科学的知見を生産現場で活用可能な技術や情報につなげ、気候変動下においても安定的かつ持続的なコメ生産を支える次世代稲作システムの構築に貢献していきます。

【開催概要】

IRRI連携耐暑性イネフォーラム「耐暑性イネ生産システムに関する国際戦略フォーラム及びテクニカルワークショップ」
 

  • DAY 1 国際戦略フォーラム
    • 日時 : 2026年10月13日(火) 10:00~17:00
    • 会場 : 一橋大学 一橋講堂 (東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター内)
    • 言語 : 日本語・英語、同時通訳あり
  • DAY 2 テクニカルワークショップ
    • 日時 : 2026年10月14日(水) 9:00~16:00
    • 会場 : イイノカンファレンスセンター 4階 Room B (東京都千代田区内幸町2-1-1)
    • 言語 : 英語
開催方式 : 
対面開催
参加費 : 
無料
詳細・参加登録 : 
以下のホームページからお申し込み下さい。
https://www.jircas.go.jp/ja/event/2026/e20261013
※当日受付も可能です。

問い合わせ先など

国際農研 (茨城県つくば市)  理事長 長谷川利拡

研究推進責任者 : 
国際農研 プログラムディレクター 林慶一
広報担当者 : 
国際農研 広報連携ユニット長 丸井淳一朗
プレス用 e-mail : info-pr@jircas.go.jp
2026年10月13日・14日に東京都内で開催される国際農研・農研機構・国際稲研究所と共催する耐暑性イネフォーラムのポスター

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