アフリカの作物生産の課題と研究の方向性 (第235回日本作物学会講演会ミニシンポジウム)
世界的に見た地球規模での気候変動や不良環境などは、作物生産に影響をおよぼしていると報告されているが、開発途上地域とりわけアフリカ地域での作物生産は深刻な問題を抱えている。水稲作を例にとると、サハラ砂漠以南のサブサハラ諸国では、約90%の水田が灌漑施設を伴わない天水稲作であることから、降雨パターンや降雨量の年次変動に起因する洪水や乾燥被害に遭遇するリスクが高く、コメ生産は依然として不安定である。さらに、アフリカ諸国では、コメ消費量のうち約40%を海外からの輸入に依存しており、国内経済の悪化が懸念されている。一方で、アフリカ固有の熱帯等食用作物についての研究開発も様々に行われてはいるが、その生産は脆弱である。アフリカの農業さらには経済発展のためには、域内の作物生産力の強化は極めて重要な課題であり、また、国内生産の増大によって世界的な食糧安定化にも貢献することが期待されている。
本ミニシンポジウムでは、アフリカで活躍されている内外の研究者にご講演いただき、アフリカ地域の作物生産の現状を知り、作物学の貢献の重要性を理解することを目的とする。さらには、アフリカ地域における作物生産の向上にとって障害となる課題の議論をする。
- 開催日
- 場所
明治大学農学部(生田キャンパス)
- プログラム
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開催日時
2013年3月29日(金) 9:00-12:00
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プログラム
- アフリカにおける作物生産の現状 (北海道大学 Kossonou Guillaume Anzoua)
- スーダンにおける作物生産と研究の課題 (神戸大学 鮫島啓彰)
- ケニアにおけるイネ研究の成果 (名古屋大学 Daniel M. Menge)
- ウガンダにおけるJICAの稲作研究協力と今後の課題 (JICA 松本俊輔)
- 乾燥サバンナ・サヘル地域の作物生産と問題 (JIRCAS 村中聡)
- サブサハラアフリカ地域のフィールド研究を通して (JIRCAS 辻本泰弘)
- 日本人研究者がアフリカでできること (名古屋大学 浅井英利)
- 受付期間
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- 参加方法等
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- 本ミニシンポジウムは、第235回日本作物学会講演会(3月28日、29日、明治大学)のプログラムの一部として行われます。
- 講演会参加費 ※ミニシンポのみの参加も必要 一般:6000円 学生:4000円(要旨集代含む)
- お問い合わせ先
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国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
生産環境・畜産領域 坂上潤一
Tel:029-838-6368 - ポスター