平成26年度 第2回帰国報告会

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帰国報告会 第2回 帰国報告会
主催

国際農林水産業研究センター

開催日
2014年5月13日(火)
講演内容

「メコンデルタ水田におけるAWD節水灌漑技術の適用が水稲生産に由来する温室効果ガス放出量に及ぼす影響」Effect of the application of the AWD water-saving irrigation technique on greenhouse gas emissions derived from rice production in the Mekong Delta

新井 宏徳 ( 国際農林水産業研究センター 特別派遣研究員 )

AWD(Alternate wetting and drying)節水灌漑技術の導入がメコンデルタの温室効果ガス放出 による環境影響および水稲栽培に及ぼす影響を明らかにするための試験を行った。2011年11月 ~2014年3月の期間、ベトナム、カントー市内の農家水田において、異なる水管理(常時湛水・ AWD)および稲わら管理(持ち出し・焼却・全量還元)で試験を行い、灌漑水量・水稲収量・メ タンおよび一酸化二窒素放出量等に及ぼす影響を定量した。また、圃場から持ち出された稲わ らの焼却処理・キノコ栽培利用によって放出される温室効果ガス放出量も評価した。その結果、 AWD導入により、年間の水稲収量は高くなり(試験開始1年目4.5%, 2年目8.3%)、温室効果ガス 放出量は削減された(試験開始1年目24~42%, 2年目53~65%)。以上から、AWD管理と稲わら施 用の組み合わせで、収量と土壌肥沃度を維持しながら、該当地域の温室効果ガス放出量を同時 に削減できる可能性が示された。試験開始1年目と比べ、2年目ではAWDによる水稲収量増収効 果・温室効果ガス放出量削減効果が強くなったことから、AWD灌漑連用効果の可能性が考えら れた。

「ラオス中山間地域における生計手段の多様化」 “Rural Livelihood Diversification in Semi Mountainous Area of Lao PDR”

島野 洋一 ( 国際農林水産業研究センター 特別派遣研究員 )

「インドシナ農山村」プロの対象としているラオス中山間地域では、現在、焼畑陸稲作による 土地需要圧力が増加している。そのため、いかにして適正な焼畑規模を保ちながら米生産以外 による生計手段の多様化を進めるかが課題である。本報告では、プロジェクトの共通研究サイ トにおける農家調査データをもとに、農家の水稲・陸稲作の現状から、農家タイプごとの特徴 を明らかにし、生計手段の多様化の可能性について報告する。

場所

国際農林水産業研究センター研究本館 (2階 国際会議室)

受付期間
申込受付
日時

2014年5月13日(火) 13:15-14:45

問い合わせ先

国際農研 企画連携部 研究支援室 連絡調整科

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