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データベース
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タイ地域野菜データベース
- 学名
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Solanum spp.
- 科名
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ナス科
- 和名
- ナス
- 現地名
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Ma kuea
ナス属に属する植物種の果実は野菜として食される。主な種を以下に列挙する。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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- 学名
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Solanum americanum Mill.
- 科名
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ナス科
小さな一年生草本、茎の高さは最大90 cm、トゲはない。[葉] 螺旋状からほぼ対生葉、葉身は卵形から卵状披針形。[花序] 散形集散花序、上部に腋生、花は4-8本、両性花。白色。 [果実] 球形の漿果、直径0.5-1 cm、成熟すると緑色から光沢のある紫黒色に変色。[種子]多数。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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若いシュートと果実はカレーに加えるか、蒸してから「ナム プリック(ディップソース)」と一緒に食べられる。
- 学名
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Solanum nigrum L.
- 科名
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ナス科
小さなハーブ。S. americanum Millに似ているが、果実は小さく光沢も少ないくすんだ色を呈する。[種子] 長さ1.5-2 mm。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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農地や農作放棄地に一般的に生えている雑草であり、タイ全国で見られる。種子を播種し苗を移植することで栽培されている。
若いシュートは野菜として生のまま、または調理して食べられる。この植物種はかゆみ、火傷、神経痛に対する緩和剤または抗アレルギー薬として使われ、去痰薬や緩下剤としても使われる。葉汁は腎臓や膀胱の炎症による疼痛に使われる。
- 学名
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Solanum stramoniifolium Jacq.
(Syn. S. stramoniifolium Jacq.)
- 科名
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ナス科
- 現地名
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Ma-uk
草本または小低木、高さは最大2 m、密な星形の短毛がある。稀に鋭いトゲに覆われる。 [葉] 単葉、 互生葉、広卵形、羽状浅裂、5-40 × 3-40 cm。葉柄は長さ5-16 cm。[花序] 葉腋生。最大10本の花が束生。小花柄の長さは最大2 cm、稀にトゲに覆われる。[萼] 広鐘形、部分的または完全に果実を包む。稀にトゲに覆われる。[花冠] 星形、白色または紫色。[果実] 球形の漿果、直径2-3 cm、黄色、長く白い星形の毛を伴う密な短毛、ほぼ無毛。[種子] 長さ2-2.5 mm、淡黄色。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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家庭菜園で一般的に育てられている植物種。
果実は酸味を強めるために使われる。主にタイ南部で作られる「ナム プリック マウック(チリソースの一種)に特別な香りを加えるために使われる。
- 学名
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Solanum melongena L.
- 科名
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ナス科
- 現地名
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Makeua yaw
ナス属の中でも最も育てられている種の一つ。小型で短命の多年生低木。高さは最大120 cm、多数の分枝。 [葉] 単葉、互生葉、広卵形、浅く裂片、5-30 × 3-30 cm。葉柄は長さ5-10 cm。[花序] 葉腋に単生または数本の花として束生。小花柄の長さは最大2 cm、稀にトゲで覆われる。[萼] 広鐘形、果実を部分的に包み込む、稀にトゲに覆われる。[花冠] 星形、白色または紫色。[果実] 大きさ、形状、色は様々。扁球形、楕円形、または円筒形。純白色から緑色または紫色。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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ナス属の中でも最も育てられている種の一つ。種子を播種し苗を移植することで栽培されている。
- 学名
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Solanum violaceum Ortega
- 科名
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ナス科
- 現地名
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Mawaeng-ton
低木、トゲで覆われている。高さ1-1.5 m、密な綿毛に覆われる。[葉] 非常に多様、輪郭は広卵形、3-15 × 2-12 cm、葉縁は深波状縁から羽状に深く2-3裂片、粉白色がかった緑色。葉柄は長さ1-6 cm。[花序] 葉に対生、花は最大12輪。[萼] 5裂、鐘形。[花冠] 5裂片、星形、直径およそ2.5 cm、淡青紫色から暗青紫色。[果実] 球形、直径約1 cm、熟したオレンジ色。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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種子を播種し苗を移植することで栽培されている。
苦味のある未熟な果実はチリソースと一緒に新鮮なまま食べられる。
- 学名
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Solanum sanitwongsei Craib
- 科名
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ナス科
S. violaceum Ortegaに似ているが、トゲがない。S. violaceum Ortegaと同じように食べられる。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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- 学名
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Solanum torvum Sw.
- 科名
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ナス科
- 現地名
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Makheua puang
S. violaceaum と似ているが、葉は大きく、果実も僅かに大きく、成熟すると黒色になる。広がるか這い登る細長い低木、高さは最大3 m、短い星状毛。茎、枝、葉(特に若い茎)にはトゲが散在しており、長さは3-7 mm、僅かに鉤状である。[葉] 単葉、互生葉、単生または対をなす。深波状三角形の7裂片、鋭形または鈍形。[花序] 分枝しており、50-100本の花が密集してつく散房花序、[花]雌雄同体。上部の花は雄花であることがある。[萼] 5裂、長さ3-4 mm、宿存性。[花冠] 星形、直径 2.5cm、 白色、5裂片、披針形、長さ1 cm。[雄蕊] 5本、花冠の喉につき、葯は非常に短い花糸上で互生し、長さ6-7 mm。[子房] 球形、短毛、花柱の長さは8-10 mm。[果実] 球形の漿果、直径1-1.5 cm、黄色がかっており無毛、数個から10個までが密集。[種子] 長さ1.5-2 mm、褐色。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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一般的に熱帯地域に生息する雑草であり、道路脇や荒廃地に見られる。ほとんどの場合は未熟な果実を収穫するために家庭菜園で栽培される。タイ国内では大規模な作付けは珍しくない。種子を播種し苗を移植することで栽培されている。
未熟な果実は、生または茹でて、「チリソース マクア プアン(ディップソースの一種)」と一緒に食べたり、様々なカレーに加えて食べられる。未熟な果実の可食部100 gあたりの成分は水分89 g、タンパク質2 g、脂肪0.1 g、炭水化物7.9 g、Ca 50 mg、P 30 mg、Fe 2 mg、ビタミンA 750 IU、ビタミンB1 0.08 mg、ビタミンC 80 mgである。
- 学名
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Solanum trilobatum L.
- 科名
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ナス科
- 現地名
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Mawaeng-kruea
S. violaceaumと似ているものの、茎と葉は光沢のある緑色を呈する。はびこった低木であり、果実は熟すと赤くなる。
- 薬効(伝統薬)
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- 機能性
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- 機能性成分
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種子を播種し苗を移植することで栽培される。
苦味のある未熟な果実はチリソースと一緒に新鮮なまま食べられている。
注意: ほとんどのナス属(特に野生種)には多少の有毒なアルカロイドが含まれているが、アルカロイドを含まない栽培品種が選抜され続けてきており、野菜として育てられている。