Anacardium occidentale L. (Anacardiaceae)

学名
Anacardium occidentale L.
科名
ウルシ科
和名
カシュウナットノキ
現地名
Mamuang himmaphaan
常緑樹、高さは最大12 m、広いドーム状の形をした樹冠を持つ。[葉] 互生葉、倒卵形から長楕円状倒卵形、最大20 × 15 cm、革質で若葉は赤褐色、後に光沢のある暗緑色となる。無毛、中肋と葉脈がはっきりしている。葉柄の長さは1-2 cm、基部は膨らみがあり、葉表は平ら。[花序] 円錐花序、垂れ下がった末端に多花をつける、長さは最大で25 cm。花は雄花または雌雄同体で芳香性。[萼] 萼片5枚、披針形から長楕円状卵形、4-15 × 1-2 mm、軟毛。 花弁は5枚、線状披針形、7-13 × 1-1.5 mm、反り返った形状、開花期には白っぽく、後にピンクがかった赤色へ変色。[雄蕊] 10本。[果実] 腎臓形のナッツ状の果実、約3 × 1.2 cm、灰褐色の樹脂質で硬い果皮を持つ。花柄が大きく肥大して膨らみ、10-20 × 4-8 cmで光沢がある赤色から黄色の軟らかく果汁を多分に含む洋ナシ状の形をした果実に似たカシューアップルを形成する。種子は腎臓形。
薬効(伝統薬)
機能性
機能性成分
高温と適度な降雨を好む。通常は完全に熟したナッツを発芽させ、1年齢の苗木を地面に移植し育てられる。ナッツ生産を行う場合、通常は高収量品種の高取り法(幹や枝の皮を剥ぎ湿らせたミズゴケ等を巻き付けて発根を促し、根が出た後切り取って植える取り木の方法)または接ぎ木が行われる。
若い芽や葉は雨期に集められ、「ナムプリックカピ(発酵エビペースト入りチリソース)」や「ソムタム(パパイヤサラダ)」などの辛くてスパーシーな料理とともに新鮮なまま食べられる。種子は45%が油、20%がタンパク質であり、カリウムも豊富に含まれている。樹皮と花は下痢や赤痢の治療に効き、葉は去痰薬として使われる。果実の肉質部分には利尿・緩下効果、ナッツの殻と種子には止瀉効果がある。若い芽と葉には強力な抗酸化物質である没食子酸とその派生物が多量に含まれている。
注意 :  果実の核から得られる樹液はつんと鼻をつき、刺激が強い。