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1014. 2024年国際植物防疫デー

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1014. 2024年国際植物防疫デー

毎年5月12日は国際植物防疫デー(International Day of Plant Health:IDPH)です。植物病害虫のまん延を防止することの重要性について世界的な認識を高めることを目的に2022年3月の国連総会において決定しました。

2024年の国際植物防疫デーのテーマは植物の健康、安全な取引、デジタルテクノロジー。
持続可能な経済と生活に向けて、植物を健康に保ち、安全な貿易を確保するための意識を高め、行動を起こすことをすべての人に呼びかけています。

私たちは作物に大きく依存しています。食物の80%、そして地球上の酸素の98%が植物由来です。しかしながら、海外旅行や貿易の発達によって世界中で植物病害虫が侵入し蔓延しています。また、外来病害虫は生物多様性喪失の主な原因の 1 つであり、我々の地球を支える生物のネットワークを脅かしています。さらに、病害虫は気温の上昇とも関連しており、新たに生息可能となった新たな環境で蔓延することが知られています。その結果、農薬使用が増加し、花粉媒介者、天敵、健康な環境に不可欠な生物に悪影響を及ぼしています。

毎年、植物由来の物品を運ぶ2 億4,000万個以上のコンテナが世界中を移動し、国際貿易貨物の約80%には木製の梱包材が含まれています。これらは害虫の主な伝染経路となっており、世界で年間約2,200億米ドルの経済損失を引き起こしています。国境を越えて植物の健康を保護することは、世界的な協力と植物検疫措置に関する国際基準 (ISPM) が国境を越えた植物害虫の侵入と蔓延を防ぐのに役立ちます。現在では、電子植物検疫証明書 (ePhyto) などのデジタルテクノロジーによってプロセスが合理化され、迅速かつ安全な取引が可能になっています。  


(文責:情報広報室 金森紀仁)
 

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