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1002. エルニーニョによる南部アフリカ干ばつ

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1002. エルニーニョによる南部アフリカ干ばつ

 

アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2024年4-6月の間にエルニーニョ現象がエルニーニョ・南方振動(ENSO)平常時に移行し(85%の確率)、2024年6-8月にラニーニャ現象が発生する可能性(60%の確率)を発表しました。

    
今回のエルニーニョ現象は、世界各地で様々な異常気象を伴いましたが、アフリカの幾つかの国では今年に入って以来、干ばつが深刻化し、ザンビア・マラウイ・ジンバブウェ・モザンビークでは食料危機の緊急事態に陥っています。国際連合人道問題調整事務所の運営するサイトが4月15日に発表した情報によると、南部アフリカで2000万人の人々がエルニーニョによって引き起こされた干ばつの影響で急性の飢餓に直面していると伝えられています。

ちょうど4月18日には、極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attributionが、ジンバブウェ、ザンビア、マラウイ、アンゴラ、モザンビーク、ボツワナの大部分が例年2月の平均値の20%以下の降雨量を経験し、天水農業に依存する国民の多くが食料安全保障の危機に直面したと発表しました。分析によると、今回の干ばつは気候変動よりもエルニーニョ現象が原因である可能性が高いとしつつ、気候変動が進行する将来、南部アフリカにおいてENSOに伴う深刻な干ばつへの対策の緊急性を訴えました。
 

緊急支援の必要性とともに、中長期的に気候にレジリエントな農業システムを構築するための研究開発支援が必要となります。

 

ここからは、国連ボランティア計画(UNV)からの情報提供となります。

「サブサハラ・アフリカ諸国における気候変動・干ばつ等による水・食料危機に対応する日本-UNVパートナーシップ」

UNVでは日本政府の協力による「サブサハラ・アフリカ諸国における気候変動・干ばつ等による水・食料危機に対応する日本-UNVパートナーシップ」を通じ、主に水と食糧の安全保障、社会的・経済的復興、戦略的政策立案、機関間調整などの分野で10か月間国連ボランティアとして活動する日本人専門家を募集しています。

◆応募締切:2024年4月29日(月)(予定)
◆詳細:https://unv.or.jp/news/2798/
◆ウェビナー開催
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国連ボランティアの経験は、特定の専門分野や国連システムについて知見を深めスキルアップする貴重な機会であり、JPO制度応募においても職歴として見なされます。国連や国際機関等の分野でキャリアに関心のある方のご参加・ご応募をお待ちしています。

◆問い合わせ:
国連ボランティア計画(UNV)東京駐在事務所
unv.tokyo@unv.org


(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

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