国際科学諮問委員会(第7回)開催
国際科学諮問委員会(第7回)開催
令和3年5月の「みどりの食料システム戦略(みどり戦略)」の策定を踏まえ、農林水産省は気候変動緩和や持続的農業の実現に資する技術のアジアモンスーン地域での実装を促進するため、令和4年度から「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」を開始し、国際農研が同事業を「グリーンアジア(プロジェクトの略称)」として実施しています。
第7回目となる国際科学諮問委員会は令和7年10月28日に国際農研会議室(つくば市)にてハイブリッドで開催しました。冒頭、小山国際農研理事長及び佐藤農林水産省農林水産技術会議事務局研究総務官から開催挨拶があり、その後、農林水産省からは、「みどり戦略」の実施状況及び改定「日ASEANみどり協力プラン」についての説明がなされました。国際科学諮問委員会事務局(国際農研)からは、「アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログVer.4.0」について、10月初旬に公開したことを報告しました。また、プロジェクトの最終化に向けて、グリーンアジアの活動の全体報告書、間断かんがい技術、生物的硝化抑制(BNI)強化コムギ、及びイネいもち病抑制のための国際判別システムの活用について報告書案の概要を説明しました。
その後、農林水産省からは、グローバルみどり協力プラン、農林水産分野GHG排出削減技術海外展開パッケージ(通称:MIDORI∞INFINITY)および次期継続課題について説明がありました。また、諮問委事務局から、継続課題について現時点で考慮しておくべき事項について委員及びオブザーバーである国連食料システムコーディネーションハブ事務局長、ASEAN事務局食料・農業・林業担当課長からコメントをいただきました。
諮問委員他からは、
- 継続課題が実施されることを歓迎。野心的に取り組んでほしい。その際に生産性に焦点を当てるアプローチから貿易・市場連携の促進や官民連携等も取り込んだ「食料システムアプローチ」に取り組んでほしい。
- 技術カタログをもっとアジアモンスーン地域のローカルカウンターパートにも示し、実証試験を拡大していくべき。
- 若者や女性ビジネスのインキュベーションも視野に入れるべき。
- ASEAN諸国への提案を行う場合、分野別のASEAN研究開発技術作業部会で紹介することで、最有力な候補国が選定できる。
- 等の意見がなされました。最後に柳原理事から閉会挨拶を行い、諮問委を終了しました。
