国際科学諮問委員会(第3回)開催

令和3年5月の「みどりの食料システム戦略」の策定を踏まえ、農林水産省は気候変動緩和や持続的農業の実現に資する技術のアジアモンスーン地域での実装を促進するため、令和4年度から「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」を開始し、国際農研が同事業を「グリーンアジアプロジェクト(プロジェクトの略称)」として実施しています。

「国際科学諮問委員会」は、第1回会合を令和4年10月25日に東京(ハイブリッド)で(注1)、第2回会合を令和5年3月16日にオンラインで開催し、諮問委員からプロジェクトの進め方に関する助言・コメントをいただきました。

今般、令和5年9月21日に第3回会合を東京(ハイブリッド)で開催しました。

今回の会合では、冒頭、ゲストスピーカーとして参加したFAO首席研究者から、国連食料システムサミット・ストックテイク会合の概要が紹介され、食料システムの転換に寄与する本プロジェクトへの期待が示されました。小山国際農研理事長及び内田農林水産省農林水産技術会議事務局研究総務官からの開会挨拶の後、諮問委員会事務局(国際農研)から、第2回会合以降の国際機関やアジアモンスーン地域各国との連携の進展状況、アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログの作成について報告しました。また、応用研究については、間断かんがい技術と生物的硝化抑制(BNI)強化コムギに関する応用研究に加え、国際判別システムの活用によるイネいもち病の進捗等について報告しました。

諮問委員からは、

  • 前回会合以降の半年間で本事業が着実に進捗していることや地域各国との連携に加え、G7やG20等の場で事業を広く周知していることを高く評価するところ、こうした活動をさらに強化することが重要
  • 技術カタログのさらなる活用を期待する
  • 応用研究においては、政策による多様なインセンティブの採用や民間セクターの関与も考えた方がよい

等、様々な助言・コメントをいただきました。

 

なお、諮問委員会で議論いただいた技術カタログについてはその後、技術を掲載している国際農研、農研機構、森林総研及び水産教育・研究機構が連名で公表しました(注1)。同カタログは、国連食料システムコーディネーションハブのホームページでも紹介されています(注2)

 

(注1)https://www.jircas.go.jp/ja/release/2023/press202313
(注2)https://www.unfoodsystemshub.org/latest-updates/news/en

 

第3回国際科学諮問委員会集合写真

関連するページ