佐柳准教授らの論文が、「パーソナリティ研究」The Japanese Journal of Personalityに掲載されました

「パーソナリティ研究」The Japanese Journal of Personalityに掲載されました

課題4に参画する佐柳准教授らの論文が、「パーソナリティ研究」The Japanese Journal of Personalityに掲載されました。

“Development of a Motivation Scale in Rural Madagascar: The Challenges of Psychometrics in Impoverished Populations of Developing Countries”

https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/30/2/30_30.2.3/_article/-char/ja

 本論文は、マダガスカルでの稲作研修に参加する農家の研修に対する動機づけを測定する心理尺度の開発について報告しています。発展途上国の貧困層を対象とした心理測定方法にういての研究は前例がなく、本論文では高所得国の心理測定でよく用いられるリッカート法(特定の意見に対して同意する程度を5段階などで回答する方法)がマダガスカル農村の農家では有効でないことを明らかにしました。代わりに有効だったのは、従来の一人称ではなく二人称で、また「同意する程度」ではなく「考える頻度」を問う方法でした。途上国での研究では、高所得国で開発された心理尺度を現地語へ単純に翻訳して使用するケースが多いですが、本成果はそれらの研究の知見に疑義を投げかけるものであり、今後の貧困層を含む者を対象とした研究でのより妥当な心理測定につながることが期待されます。

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