マダガスカルにて技術情報伝達と普及活動動機づけ調査

マダガスカルにて技術情報伝達と普及活動動機づけ調査

SATREPSマダガスカルプロジェクト課題4.「稲作技術の普及要因の解明とインパクト評価」に参画する横山主任研究員と山梨英和大学の佐柳准教授が、8月下旬から9月初旬にかけて、稲作技術普及を展開するJICA技術協力プロジェクト(PAPRIZⅡ)のサイトにおいて、プロジェクト参加農家を対象に技術情報伝達と動機づけに関する聞き取り調査を実施しました。

今回の調査で、技術普及に有効と思われる自発的な農家間の情報伝達として、親族や知人を中心とする「親密継続型」と居住地から離れた他人を対象とする「広域拡散型」があることがわかりました。前者は、短期間に多くのモノに情報を拡散することは期待できませんが、情報の受け手からのフィードバックが期待できるので、正確な情報の伝え方やさらなる技術改良のヒントを得るという点で有効と思われます。後者は、広域に情報を広めることが期待できますが、コミュニケーションが一方通行になりがちなので正確な情報の伝え方やその後のフォローアップなどの支援が必要と思われます。また、動機づけに関する調査を実施して、動機づけおよび動機づけに関わる欲求充足の度合いを調べることを目的としました。動機づけに関しては、2018年2月の調査に引き続き、この地域におけるプロジェクト参加動機の質は自己志向的な自律的と外発的な他律が優勢であることが示されました。動機づけおよび欲求充足を量的に測定する方法の開発に関しては、2017年8月、2018年2月よりも改善されたものの、実用化のためにはさらなる改良が必要であることが示されました。

FOFIFA DRD office, Antananarivo

Farmer trainer, right, Antsirabe

調査村の圃場(乾期で稲の作付はないが水がかりの良い圃場で野菜を栽培)

調査村の井戸(ロープを縛ったバケツで汲む、飲料用)

ヴァキナカラチャ県農業局

JICA PAPRIZプロジェクトオフィス

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