マダガスカル出張(課題1 西垣研究員)

マダガスカル出張(課題1 西垣研究員)

課題1「圃場養分特性の簡易評価法の開発と分布域の把握」に参画する西垣研究員が、土壌養分評価法に関する技術マニュアルの作成と実践のため、11月中旬から12月中旬にかけてマダガスカルに出張しました。

マダガスカルの稲作農家のイネ収量と利潤を高めることを目的とし、簡易土壌診断に基づいた施肥管理法の開発に取り組んでいます。リン施肥に対するイネの増収は土壌のリン吸着能と負の相関がみられることから、土壌のリン吸着能を簡易に推定できる風乾土水分法のマニュアル作成を現地カウンターパート研究者らと進めました。現地で安価に入手可能な材料のみを用いた方法とすることに留意しながらマニュアル案を作成しました。その後、マダガスカル中央高地の農村における稲作農家を対象に、作成したマニュアル案を用いて風乾土水分法を用いた土壌リン吸着能の推定のデモンストレーションを行いました。デモンストレーションを終えた農家に聞き取り調査を行い、測定手法の使いやすさ、測定値の解釈のわかりやすさに関するフィードバックを得ることができました。これらをもとに、今後さらなるマニュアルの改訂を進めていく予定です。

リン吸着能の簡易推定のデモンストレーションの主旨を農民に技官が説明する様子

フライパンで土壌を絶乾させる様子

絶乾した土壌を飽和食塩水によって一定湿度内に静置する様子

関連するページ