マダガスカル出張(辻本研究代表)

マダガスカル出張(辻本研究代表)

辻本研究代表が、開発した施肥技術の普及モニタリングのため、4月中旬から5月下旬までマダガスカルに出張しました。

本出張では、プロジェクトで開発したリン浸漬処理技術P-dippingの広域普及活動において、技術を実践する農家への聞き取り調査や実践圃場の収穫期の達観調査を行い、技術の受容性やイネ収量への効果が十分に高いことを確認することができました。その後、マダガスカル農業畜産省、民間肥料会社、JICA技術協力プロジェクトPapriz、JICAマダガスカル事務所らと打ち合わせを行い、プロジェクト終了後のP-dippingの普及活動方針について合意しました。課題1で開発した土壌養分評価技術について、普及員や研究機関の技術者を対象とした受益者向けのワークショップを開催し、作成したマニュアルをLRIのWebサイトで公開するなど、情報発信を進めました。また、課題2で開発した新品種の認証種子生産や課題3で開発した自給的有機物資材FYMの効率的利用法に関する知見についても、Paprizの活動でフォローできるように意見交換を進めました。課題4で得られた農業生産と人々の栄養摂取との関係についての知見は、JICA技術協力プロジェクトPasanの活動に反映させることで合意しました。プロジェクト終了時の合同評価会議については、新型コロナウイルスの影響によりJST調査団の渡航目途が立たず、2022年9月に延期することとしました。

 

農家のP-dipping実践圃場の様子

実験区画を設けなくても、P-dippingが処理された場所が見た目で判別できる。

右下は出張者、農家、普及員との圃場生育評価の様子。

 

左:P-dippingがイネの収量および生育期間に及ぼす効果

右: P-dippingでイネの成熟を早めることで裏作の植え付けを早期に開始できる

アブラナ科野菜の生育の様子

稲作へのP-dipping処理後(左)非処理後(右)

植え付け時期に約2週間の差

栽植密度と収量レベルとの相互作用試験における収量調査の様子

FOFIFA畜産水産部との打ち合わせ

同部がもつ実験水槽(イネ栽培=水田養魚も可能)

リアルタイムPCR

クリーンベンチ

 

FIFAMANORの訪問の様子(左写真の右端が所長)

多くのスクリーニングハウス(中央)やジャガイモの茎頂培養設備(右)を有する。

打ち合わせ

環境省政策局長(左写真)

気候変動対応国別代表のMichel Omer Laivao博士(右写真、左端)

LRIのAndrianary教授(右写真、右端)

Razafimbelo所長(右写真、左から2番目)

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