国連食料システムサミット第一回ストックテーキングモーメント・サイドイベント
2021年9月、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成のためには持続可能な食料システムへの転換が必要不可欠だという、グテーレス国連事務総長の考えに基づき、国連食料システムサミットが開催されました。その後2年に1度、ストックテーキングのための会合が開催されることとなり、その第1回となる「国連食料システムサミット2年後会合(UNFSS+2)」が、イタリア・ローマの国連食糧農業機関(FAO)本部にて本日7月24日から3日間開催されました。
期間中には公式のサイドイベントが行われ 、国際農研は、7月24日に行われる日本の農林水産省が主催するセミナー『みどりの食料システム戦略とアジアモンスーン地域における持続可能な農業及び食料システムへの変革のためのイノベーションイニシアティブ』に、民間企業、研究機関及び国際機関とともに、共催者として参加しました。
地球環境を守りつつ世界の人々に十分な食料を供給するためには、食料生産システムを持続可能なものに変革していく必要がありますが、そのためにイノベーションは有効であり、さらに各国が連携していくことが重要です。 そこで、国際農研からは、日本の技術をアジアモンスーン地域の持続可能な農業と食料システムの構築に活用していくことを目指すグリーンアジアプロジェクトの概要を紹介しました。また、同プロジェクトにおける応用研究のカウンターパート機関であるバングラデシュ稲研究所からは、農薬使用低減を目的とした技術の応用を目指した国際共同研究の一例も報告されました。
サイドイベントの模様:
https://www.youtube.com/watch?v=eV4p7zDW9Xw
サイドイベント
みどりの食料システム戦略とアジアモンスーン地域における持続可能な農業及び食料システムへの変革のためのイノベーションイニシアティブ
“Strategy MIDORI” and Innovation Initiatives for Transforming into Sustainable Agriculture and Food Systems in the Asia Monsoon Region
日時:令和5年7月24日(月)日本時間 20:30 – 21:35 (中央ヨーロッパ夏時間CET 13:30-14:25)
1. 基調講演(農林水産省:勝俣孝明農林水産副大臣)
「アジア・モンスーン地域における食料システムの変革に向けた『みどりの食料システム戦略』とイノベーションの推進」
2. 日本におけるイノベーションの実践例報告(日本農業株式会社:大西千晶代表取締役)
「農産物の生産段階における環境負荷低減を「見える化」し消費者に訴求する取組」
3. プレゼンテーション(国際農研:舟木康郎社会科学領域長)
「アジア・モンスーン地域における持続可能な農業・食料システムの発展に貢献する技術・イノベーション:『グリーン・アジア・プロジェクト』の概要」
4. プレゼンテーション(バングラデシュ稲研究所(BRRI):モハマド アシク イクバル カーン主任科学オフィサー)
「バングラデシュにおけるイネいもち病対策のためのBRRIとJIRCASの国際共同研究」
5. アジア・モンスーン地域における持続可能な農業・食料システムの構築に向けた民間セクターとのパートナーシップの事例紹介(国際農業開発基金(IFAD):トラヤ トリキ部長)
6. パネルディスカッション
モデレーター:農林水産省農林水産技術会議事務局:渡辺裕子国際研究官
パネリスト:
農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課:岩瀬祥子課長補佐
日本農業株式会社:大西千晶代表取締役
国際農研:舟木社会科学領域長
BRRI:カーン主任科学オフィサー(植物病理部)
IFAD:トリキ部長(サステイナブル生産・市場・制度部)
(参照)
国連食料システムサミット2年後会合(UNFSS+2)ウェブサイト:https://www.unfoodsystemshub.org/fs-stocktaking-moment/en