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石垣島は、四面珊瑚礁に囲まれたわが国最南端の一島一市の島。島の北側中央部は沖縄県最高峰の於茂登岳(526m)を有し、東西に連山が延び、亜熱帯特有の植生はかん養林として生活、産業の源となっている。
国道390号線は、我が国際南端の終着国道、沿道の色彩豊かなハイビスカス、クロトンの葉模様とオオハマボウ、ガジュマル、ハスノハギリ、アダン等の防潮林が叢生し、特有の景観を呈している。
ヒルギは河口流域の干潮地帯の砂州に自生する樹木。種類はオヒルギ、ヤエヤマヒルギ、シマヒルギ等があり混生して群落を形成している。干潮にはタコ足状の無数の気根が露出する。樹高4~6m、径10~20cmに達する。
この八重山ヤシは石垣島、西表島のみに自生する一属一種の珍種。石垣島では於茂登岳の北側山麓一帯に多く、樹高15~20m、径20~30cmに達する。「米原八重山ヤシ群落」は国の天然記念物に指定され、観光の名所となっている。
防風林の造成は、昭和56年頃から本格的に開始される。モクマオウとフクギまたテリハボクを組み合わせたものである。幹線農道の舗装はサトウキビ収穫期間中、サトウキビを満載したケンプカーの往来が激しく、道路保全上、不可欠となっている。
真栄里ダムは於茂登山麓にあり、昭和57年に竣工、総貯水量230万トン、利水用容量130万トン内農業用水が120万トン、洪水調節機能を持つ多目的ダムである。この他に農業専用ダムの石垣ダムと建設中の底原ダム、名蔵ダムがある。
人力による収穫作業がほとんどで、鍬、ナタ、鎌で地際から刈り倒し、脱葉鎌で梢頭部を切除したり枯れ葉、古根、土等を除く作業。サトウキビ栽培に要する労働時間は10a当たり約180時間で、その51%は収穫作業で占められている。
石垣市農業開発組合がハーベスタによる収穫作業を行っている。利用状況は収穫期に降雨が多くまた整備された圃場が少ない為に機械能力を十分に発揮できずハーベスタによる刈り取り量は島内全生産量6%程度しか稼動していない。
島内唯一の工場で分密糖工場、S・63年/H・元年は、12月18日~4月11日までの103日間の操業で101672t、原料処理量で歩留り12.7%、産糖量12943t。製糖時期は収穫期とかさなり、労働力不足の為に毎年島外に依存している。
パイナップルは、昭和初期に商品作として定着、以来、土質、地形及び気象条件に適応した作目として山麓一帯に広く展開している。栽培面積761ha、一戸当りの平均面積約2ha、収穫作業の改善と高品質生産へ指向しつつある。
パイナップル産業がまたも盛んだった頃は、島内に7社8工場もあったが、経済不況と大型台風の被害、冷凍パイナップルとの競合、近年の円高のあおりなどを受け生産量が大幅に減少し、現在、島内で操業している唯一のパイナップル工場である。
N 農家の放牧地は畜舎周辺20haあり、草種はバンゴラグラスを主体にクローバーなど。放牧期間は不特定で雨天、干ばつ、牧草の生育状態にて異なる。飼育牛は子牛の運動を重視した夜間放牧を行っている。
石垣島の畜産は黒毛和種の繁殖経営が多く、肥育素牛の産地。農家の経営は飼育頭数279頭(内子牛50頭)、放牧地20ha採草地22ha、年経営頭数100~120頭、昭和50年頃からサトウキビ、パイナップルの複合経営から転換した専業経営。
島内の水田は約300ha、轟川流域と市街北側の平田原地区に多い。基盤整備に伴い山間地水田はわずか10%程度。耕地、代かき作業に水牛を使っている農家もある。作期は第一期作の収穫が6月下旬、第二期作が11月中旬で二期作を行っている。
島内で栽培する野菜は、ほとんどが冬春期に栽培されている。近年、地力低下や連作障害による生産不安定、生産技術の改善、夏期野菜対策の取り組みの遅れなどにより栽培面積、生産量は減少の傾向にある。
洋ランの好む温度、湿度及び日照等年中栽培可能な気象条件に恵まれ洋ラン(デントロビュウム)の切り花栽培が年々増えて来て電照キクに次ぐ生産が期待されている。
第3セクター方式で運営され製糖工場からのバカスとケーキ、畜産農家からの牛糞などの原料を約50日間完全発酵させ製品としている。生産量は約7500t。
熱研沖縄支所は、熱帯・亜熱帯農業技術研究の拠点として石垣市字真栄里1091-1に所在する。用地は約30ha、中央部に建物施設、圃場は防風林と農道によって整然と区画されている。市街地から約6kmの距離にある。