トウモロコシ根からの生物的硝化抑制物質について、Biology and Fertility of Soilsに掲載されました

617日のBiology and Fertility of Soils"Article"に国際農研と農研機構の共著論文、Biological nitrification inhibition in maize — isolation and identification of hydrophobic inhibitors from root exudatesが掲載されました。この中で、トウモロコシの根から産出される生物的硝化抑制(BNI)物質の同定に初めて成功したことを報告しました。

 

共同研究グループは、トウモロコシ根の表層抽出物からBNI物質の探索を行い、1種類の新規高活性物質の発見に成功するとともに、高活性物質種類と活性物質2種類も同定しました。最もBNI活性が強かった物質は、自然界から初めて発見されたことから、「ゼアノン」と命名しました。今回発見したゼアノンを含む物質により、トウモロコシ根の45%のBNI活性を明らかにしました。世界で最も多く生産される畑地作物である、トウモロコシのBNI能を本研究で得たBNI物質を礎に強化することは、窒素肥料の損失と環境汚染を減らし、地球の窒素循環を改善することに繋がります。

 

今後、国際農研は、トウモロコシ根の分泌物に含まれる残されたBNI物質の同定を基に、高BNIトウモロコシ系統の特定と、その活用を進めて行きます。そして、得られた知見を基に、地球に優しく高効率なBNIを活用したトウモロコシ生産システムの開発を推進してゆきます。