パッションフルーツ種「サニーシャイン」
「サニーシャイン」は、非落果性の特性をもつ「JTPF-009」を種子親、果実品質良好な普及品種「サマークイーン」を花粉親とした交配実生から選抜された品種である。
果皮につやがあり外観が良好な上、高温期でも着色不良果の発生が少ない。また、収穫直後でも果実酸度が低く、食べやすい生食用品種である。
果皮につやがあり外観が良好な上、高温期でも着色不良果の発生が少ない。また、収穫直後でも果実酸度が低く、食べやすい生食用品種である。
背景・ねらい
我が国のパッションフルーツは収穫時(落果時)の果実酸度が2%以上と高いため、生食用としては追熟して減酸させるなどの対応が行われているが、その間に果皮が劣化することや香りが減少することが大きな問題である。また、高温期に着色不良果が多発することも問題である。収穫時に着色が良好で酸度が十分低くなるパッションフルーツ品種が育成されれば、外観が良好な状態で生食が可能な果実となり、付加価値が高くなる。また、温暖化対策としての新作目導入や新品種普及への寄与が期待できる。
特徴
- 最盛期の果実重は平均110g程度とやや大果である。果皮色は赤紫色で、「サマークイーン」と比べてつやがあり、外観良好である。
- 果肉歩合は「サマークイーン」よりもやや高い。
- 糖度(Brix)は17~18であり、「サマークイーン」とほぼ同等で高く、甘みが強い。
- 収穫直後の酸度は、収穫最盛期となる高温期(育成地で6月中旬以降)は1.5~2.0%程度と「サマークイーン」よりも0.5%以上低くなり、生食用として適する。
- 既存普及品種の「サマークイーン」や「台農1号」等は高温期に着色不十分な状態で落果する着色不良果が多く発生するが、本品種は高温期でも着色不良果はほとんど発生しない。
登録・出願情報
■出願先国:日本
- 農林水産植物の種類
- Passiflora edulis Sims (パッションフルーツ種)
- 品種名称
- サニーシャイン
- 旧系統名
- ー
- 出願番号
(出願日) - 第30972号
(2016/3/28) - 公表日
- 2016/6/28
- 登録番号
(登録日) - 第27256号
(2019/2/12) - 育成者権の
存続期間の終期 - 30年
(2049/2/12) - 育成者権の共有者
- -
(単独) - 輸出先国の制限
- 有り
(指定国なし、すべて)
関連文献
- 酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」
国際農林水産業研究成果情報(平成28年度) / 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター編, 2017-04 - フォローアップ:酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」
- 夏の暑い時期でも色つやが良く甘いパッションフルーツ - 新品種「サニーシャイン」 -
- パッションフルーツ簡易茎頂接ぎ木実施マニュアル&ウイルス病感染防止対策例
自家増殖の取り扱い(農業者の方へ)
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(※ 自家増殖: 農業者が収穫物の一部を自己の経営内において次期作用の種苗として用いる行為をいいます。)
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なお、当センターは種苗提供には対応しておりません。)
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