パパイヤ種「石垣ワンダラス」

 「石垣ワンダラス」は、「ワンダーブライト」の自然交雑実生から選抜した両性系統である。半わい性の生育特性を持ち、大果で糖度が高く食味がよい。 

背景・ねらい

 パパイヤは、世界の熱帯・亜熱帯地域で広く生産されている。生食用パパイヤは、「サンライズ」が世界市場および国内市場で高い評価を受けている。しかし「サンライズ」は、樹高が高くなり、台風の常襲地域では安定した生産が困難である。そこで、わい性で「サンライズ」と同等かそれ以上の果実品質特性を持つ、パパイヤの新品種育成を図った。

特徴

  • 果形は、楕円に近い倒卵形で、平均1796 gと大果である。果皮は鮮橙色、果肉は橙赤色である。果肉が厚く、果実に稜線が認められないため剥皮しやすく、調理性が高い。
  • 糖度は平均13.9%と「ワンダーフレア」より高く「サンライズ」や「石垣珊瑚」と同程度である。強い芳香があり、食味良好である。
  • 樹勢は中庸で、樹姿は直立性の両性系統である。節間長は平均24mmと「サンライズ」に比べて短く、わい性品種である「石垣珊瑚」や「ワンダーフレア」に比べると長く、半わい性を示し、着花開始節は平均21節である。

登録・出願情報

■出願先国:日本

農林水産植物の種類
Carica papaya L. (パパイヤ種)
品種名称
石垣ワンダラス
旧系統名
出願番号
(出願日)
第23577号
(2009/3/19)
公表日
2009/7/29
登録番号
(登録日)
第19801号
(2010/9/17)
育成者権の
存続期間の終期
30年
(2040/9/17)
育成者権の共有者

(単独)
輸出先国の制限
有り
(指定国なし、すべて)

関連文献

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