女性研究者からのメッセージ : 農村開発領域 岡 直子

国際農林水産業研究を志した動機は何ですか?

 灌漑開発を通じて、豊かな農業を実現したいと考えていました。否定的にとらえられることもある灌漑開発ですが、水が足りないところに水を送ることにより、生産環境も生活環境も豊かにすることができます。新卒では、国内・国外の農業農村開発分野の技術職に就いたのですが、その後研究職に転換しました。自らの考えを試験・調査を通じて検証し、得られた結果を集合知に統合させていく、それにより一歩ずつより良い世界を作っていく、そんな研究の取組に参加できることに、今では大きな喜びを感じています。

 

現在取り組んでいる研究内容をご紹介ください。

 アフリカの灌漑可能性の評価、生活用水と灌漑用水の配分問題などに取り組んでいます。日本とは環境が異なる中での共同研究の相手との議論や農村での聞き取り調査は、発見や驚き、楽しさが多くあります。

 

女子学生の皆さんに伝えたいメッセージは何ですか?

 世界人口のだいたい半分は女性です。農業生産者のだいたい半分も女性です。生物学的、社会的に男女が平等ではない世界で、半分の声がきちんと社会に反映されるために、研究者と研究はどうあればいいのか。まずは、女性の研究者がもっと多くなくてはいけないと思っています!