JIRCAS国際シンポジウム2021
アジアモンスーン地域における持続的な食料システム実現に向けたイノベーション ―「みどりの食料システム戦略」に資する国際連携に向けたプラットフォーム―

 地球の限界を意味する「プラネタリー・バウンダリー」は、9つの項目のうち、気候変動、生物多様性、土地利用変化、窒素・リンの4項目ですでに境界を超え、世界各国でSDGsや環境に対する関心が高まっています。

 世界各国によるパリ協定・COP26への対応としての野心的なカーボンニュートラル目標や、EUの「ファームtoフォーク戦略」における化学農薬・肥料の削減等に向けた意欲的な数値目標など、国際社会は既に経済と環境をイノベーションで両立させる方向に動き始めています。将来にわたって食料の安定供給と農林水産業の発展を図るためには、資源の循環利用、化学農薬・化学肥料の使用抑制等を通じた環境負荷の軽減を図り、カーボンニュートラルや生物多様性の保全・再生を促進し、災害や気候変動に強い食料システムを構築するための技術開発が求められています。

 農林水産省が策定する『みどりの食料システム戦略』で示された食料生産性に影響を与えることなく、温室効果ガス排出等の環境負荷を軽減しうる技術に関しても、国内だけでなく、アジア等の開発途上地域に対しても実現可能な技術オプションを示していくことが必要です。ただし万能な技術オプションは存在しません。現場ごとの環境・社会条件に応じて技術を適応し社会実装につなげる必要があります。このため、アジアモンスーン地域で活動する農業研究機関や開発機関が、生産性向上・持続性両立という共通の目標に向けて、それぞれの比較優位を活かした役割を果たしつつ、連携していくためのプラットフォームが求められています。

 本シンポジウムは、『みどりの食料システム戦略』に資する国際連携に向けたプラットフォームの在り方について議論を行います。具体的には、農林水産業分野におけるアジアモンスーン地域・各国の農林水産業政策の動向などを理解しつつ、生産性向上と持続性の両立達成に貢献しうるイノベーションや技術開発ニーズを同定し、社会実装に必要な研究・政策・普及ステークホルダーの役割と連携メカニズムを提案します。

  • 10月18日(月)更新
    • 各講演の演題を掲載しました。
    • 参加申込の受付を開始しました。事前に参加申込をいただいた方には、電子メールでアブストラクトをお送りいたします。
  • 10月21日(木)更新
    • 後援名義を掲載しました。

 

 

JIRCAS国際シンポジウム
主催

国際農林水産業研究センター

後援

農林水産省

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)

国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

開催日
2021年11月17日(水) 14:00~16:15
場所
オンライン (YouTube JIRCAS channel より配信)
プログラム

時間

内容

演者

14:00-14:07

開会挨拶 

国際農研 理事長
小山 修

14:07-14:15

開会挨拶 

農林水産省 農林水産技術会議事務局長
青山 豊久

14:15-14:30

基調講演1
世界と地域のフードシステムの変革を支える研究のプライオリティー

国連食料システムサミット 科学グループ座長
Prof. Joachim von BRAUN

14:30-14:45

基調講演2
国連食料システムサミットは第一歩に過ぎない

農林水産省 前 農林水産審議官
大澤 誠

14:45-14:55

講演1
アジア太平洋地域におけるアグリフードシステム転換

FAOアジア太平洋地域事務所 食料安全保障・栄養問題シニアオフィサー
Sridhar DHARMAPURI

14:55-15:05

講演2
アジアモンスーン地域の農民による変革的な気候適応・緩和の機会創出

国際稲研究所(IRRI) 稲作システムを通じた持続的インパクト プラットフォームリーダー
Jon HELLIN

15:05-15:15

講演3
アジアモンスーン地域での農業農村開発分野の重点的な取組

国際協力機構(JICA) 経済開発部 技術審議役
植田 康成

15:15-15:25

講演4
賢い土壌管理で一石三鳥を実現~食料の安定生産、気候変動への適応、そして緩和

農研機構(NARO) 農業環境研究部門 気候変動緩和策研究領域長
白戸 康人 

15:25-15:35

講演5
アジアモンスーン地域の持続可能なフードシステムに向けた小規模農家のための取り組み

国際農研 環境プログラムディレクター
林 慶一

15:35-16:10

パネルディスカッション

進行役
(国際農研 情報プログラムディレクター  飯山 みゆき)

16:10-16:15

閉会挨拶

国際農研 理事
山本 由紀代

司会:バル アントニオ(国際農研)

受付期間
-
申込受付
国際農研 情報広報室
住所
茨城県つくば市大わし1-1
電話
029-838-6708
申込締切:
備考
事前に参加申込をいただいた方には、電子メールでアブストラクトをお送りいたします。締切は日本時間です。
参加費

無料

動画アーカイブ

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後編

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問い合わせ先

国際農研 情報広報室

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