前野 浩太郎主任研究員が第19回 日本学術振興会賞の受賞者に決定!

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前野浩太郎 主任研究員(生産環境・畜産領域)が、独立行政法人日本学術振興会の「第19回(令和4(2022)年度)日本学術振興会賞」を受賞することが決まりました。

前野浩太郎 主任研究員(生産環境・畜産領域)が、独立行政法人日本学術振興会の「第19回(令和4(2022)年度)日本学術振興会賞」を受賞することが決まりました。

授賞の対象となった研究業績は「アフリカにおけるサバクトビバッタの防除技術の開発」(Development of Control Techniques for the Desert Locusts in Africa)です。
授賞理由は以下のとおりです。

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前野浩太郎氏は、主にアフリカで農作物に大きな被害をもたらす、サバクトビバッタの大発生のメカニズムの解明とその制御に関する研究を行っている。本種は、ある地点で大発生して高密度になると相対的に翅の長い“群生相”と呼ばれるタイプに相変異し、別の場所に長距離移動してそこでまた大発生を繰り返すという特性をもつ。前野氏は、群生相のオスとメスは別々の群れで生活しており、産卵直前のメスのみがオスの群れに飛来して交尾することや、交尾後は夜間に大群で地中に産卵していることなどを発見した。これらの発見は、農薬散布量を飛躍的に減らす防除技術の開発に繋がるとして高く評価されている。また前野氏は、本種の体温調節機構の詳細をも明らかにし、体温調節時の行動情報と人工衛星からの地表温度の情報を統合することで本種の大量発生の予測精度を高める技術の開発にも貢献している。これら一連の研究が、サハラ砂漠での9年間にもわたるフィールド調査と実験によってなされた点も受賞に際して高く評価された。

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日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としています。

授賞式は、令和5年2月頃に日本学士院(東京都台東区)において行われる予定です。

関連URL:https://www.jsps.go.jp/jsps-prize/kettei.html

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