JIRCAS塩害調査ワークショップ(Workshop of JIRCAS Research on Measures against Salinization)の開催

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「浅層暗渠による塩害対策技術マニュアル」をテーマとしたワークショップ(Workshop of JIRCAS Research on Measures against Salinization)をタシケント市(ウズベキスタン)で平成29年3月12日に開催しました。

JIRCASでは、平成25年度から農林水産省補助金を受け、「地下水制御による農地塩害対策調査」を実施してきました。本調査では、ウズベキスタン国の塩害農地において、地下水・土壌塩分の挙動を把握し、日本で開発された穿孔暗渠機(カットドレーン)を活用した浅層暗渠によるリーチング*)の改善効果等を検証してきました。平成28年度は、補助金調査の最終年度であり、同年度の研究成果をウ国側と共有し、これまでの調査の成果品となる「浅層暗渠による塩害対策技術マニュアル」をテーマとしたワークショップを現地タシケント市で平成29年3月12日に開催しました。

本ワークショップには、カウンターパート機関のフェルメル評議会に加え、本調査に関与してきたウ国灌漑・水問題研究所やシルダリア州グリスタン大学の研究者および塩害対策実施機関等から7名が参加し、日本側からはJIRCAS調査メンバー3名および農林水産省海外土地改良技術室から1名が参加しました。ワークショップ前半に、JIRCAS側からマニュアル概要および活動結果を報告しました。ウズベキスタン側からは、ウ国独自の塩害研究でもこの20年間JIRCASのような深い検証ができていないこと、JIRCAS研究の継続の要請、カットドレーンは塩害農地だけでなく湛水被害農地にも効果が期待できること、カットドレーンは現地農家(フェルメル)にも容易に施工できる点など本調査を評価する意見が出されました。また、マニュアルに記載された技術を普及するため小冊子版を作成することなどが提案されました。

*)リーチング:多量の水を土壌に供給し集積した塩を溶解させて下層に浸透排除する除塩技術

JIRCASワークショップの状況

グリスタン大学Dr. R. Kurvontoevによる質疑

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