パパイヤ種「石垣珊瑚」

 「石垣珊瑚」は、「ワンダーブライト」の自然交雑実生から選抜した単為結果性のある雌性系統である。耐暑性を備え、わい性で豊産性の栽培特性を持ち、果実は強い芳香があり、高糖度で食味がよい。 

背景・ねらい

パパイヤは、世界の熱帯・亜熱帯地域で広く生産されている。生食用パパイヤは、「サンライズ」が世界市場および国内市場で高い評価を受けている。しかし樹高が高くなり耐暑性にも欠けるため、台風の常襲地域や高温地帯では安定した生産が困難である。そこで、わい性および耐暑性を備え、「サンライズ」と同等かそれ以上の果実品質特性を持つ、パパイヤの新品種育成を図った。

特徴

  • 果実は、平均840gで、果皮は鮮橙色、果肉は明赤橙色である。
  • 糖度は平均13.8%と「ワンダーフレア」より高く、強い芳香があり、食味良好である。
  • 節間長は平均12mmと「サンライズ」に比べて短く、わい性品種である「ワンダーフレア」と同程度のわい性を示し、着花開始節は平均15節である。
  • 耐暑性に加えて、単為結果性を有する雌性系統であるため、豊産性で周年生産が可能である。

登録・出願情報

■出願先国:日本

農林水産植物の種類
Carica papaya L. (パパイヤ種)
品種名称
石垣珊瑚
旧系統名
出願番号
(出願日)
第20698号
(2007/2/15)
公表日
2007/05/17
登録番号
(登録日)
第16161号
(2008/3/5)
育成者権の
存続期間の終期
30年 (2038/3/5)
育成者権の共有者

(単独)
輸出先国の制限
有り
(指定国なし、すべて)

関連文献

自家増殖の取り扱い(農業者の方へ)

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