海外連絡拠点

国際熱帯農業研究所を訪問

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JIRCASの4つの研究プログラムの一つ、食料安定生産に資することを目的とした「熱帯作物開発プロジェクト」で共同研究を実施しているナイジェリア国にある国際熱帯農業研究所(International Institute of Tropical Agriculture: IITA)を訪問しました。今回の訪問では、アフリカの人々が伝統的に栽培・利用してきた作物であるヤムイモとササゲを中心に視察しました。 ヤムイモは西アフリカの主食であり、全世界の93%が西アフリカで生産されていますが、需要が供給に追いついていない状況にあります。ササゲは西アフリカの主要なマメ科作物で80%以上が西アフリカで生産・消費されており、貧困層にも摂取可能なタンパク質とミネラルの供給源となっています。このため、JIRCASではこれらの作物を対象に、「ヤムイモの遺伝的改良を効率化させる分子生物学活用のための基礎情報収集」および「付加価値化のためのササゲ開発戦略の構築」を目的とした研究を実施しています。この研究課題はIITAからも大きな期待を寄せられており、アフリカ連絡拠点としても、今回の視察により得た情報等は、今後、適切な関係機関等へ提供するよう努めたいと考えています。 また訪問時、IITAには、JIRCAS職員以外にもIITAに所属する3人の研究員および大学から派遣された学生といった多くの日本人が研究に取り組んでいました。ナイジェリア国は治安上の問題から、日本国内に比べると敷地外での研究や生活が自由にできない環境下にありますが、彼らとの意見交換の場では、皆が協力・連携を図りつつ、現地スタッフ等と共にアフリカの農業開発を目指して各自の研究課題に取組んでいる姿が印象的でした。

  • JIRCAS実験室と研究助手 JIRCAS実験室と研究助手
  • ヤムイモ研究ほ場の視察 ヤムイモ研究ほ場の視察
  • 日本人研究者との意見交換 日本人研究者との意見交換
  • IITA西アフリカ拠点長の表敬訪問 IITA西アフリカ拠点長の表敬訪問

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